今日は某文化センターでブリューゲルについて勉強してきた。
で、「世界風景画」ついでに、先生に「空気遠近法」の起源を質問させていただいたのだが、やはりフランドル起源だった!!
ブシコーの画家が起源とされているそうで、当時ランブール兄弟はまだ遠近法を知らなかった(・・;)
先生がスクリーンで紹介してくれた比較できる時祷書挿絵が、ネットでまだ見つからないので(汗)、見つけたら貼り付けたい。《訪問》か 《羊飼いへのお告げ》なのだが。ジャックマール=アンドレには2度行っているのに、当時は時祷書に興味が無かったから、殆ど記憶に残っていない(>_<)
ブシコ一元帥の画家,『ブシコ一元帥の時祷書』より《訪問》(1405-1408年)ジャグマール=アンドレ美術館
ちなみに、ネットで「空気遠近法」についての論文を発見。
http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/bitstream/11094/48214/1/mra_026_013A.pdf
しかし、ブーシコー元帥の時祷書の絵が空気遠近法というのは無理があると思います。
それより少しあとのトリノ時祷書の絵には已に完成した空気遠近法がありますから(URLの下部:これは高精細画像)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:14th-century_painters_-_Les_Tr%C3%A8s_Belles_Heures_de_Notre_Dame_de_Jean_de_Berry_-_WGA16014.jpg
更にその前の先祖を捜し求めるというのは意味のあることですが、これはどうなのかなあ。
なお、ジャックマールアンドレではこういう写本展示はありませんでした。傷みの問題もあるのであまり公開していないところが多いようです。装飾写本の場合、最近は美術館にいってもデジタル画面でどうぞ、になっている場合もあるようですね。これではいったかいがない。。
確かに下部の風景の山並みは「完成した空気遠近法」ですね(・・;)
講座で紹介されたブシコーの画家作品の風景部分(そこだけを注目していたので場面をよく覚えていないのですが(^^;)を見ていたら、やはり遠景が小さく淡くなってましたし、なるほど!と思われたのです。ランブール兄弟の遠景は細部までくっきりでした。
で、ジャックマールの写本記憶が曖昧だったのですが、やはり展示されていなかったのでしょうね(^^;
写本の実物公開が少なくなっているとは残念です。ダブリンの「ケルズの書」やMETクロイスターズの「ベリー公の美わしき時祷書」は実物だったと記憶していますが、多分貴重な例だったのでしょうね。