Reflections

時のかけらたち

サー・アンドラーシュ・シフの音楽を楽しむ ・・・ enjoy the world of Sir Andras Sheiff & Cappella Anrea Barca

2019-11-06 23:59:48 | music
11月5日

都民劇場の例会がありました。

サー・アンドラーシュ・シフ&カペラ・アンドレア・バルカ



アーティスト:
指揮・ピアノ:サー・アンドラーシュ・シフ
管弦楽:カペラ・アンドレア・バルカ

プログラム:
J.S.バッハ:音楽の捧げ物 より 6声のリチェルカーレ
モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」

アンコール:
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第2番より第2楽章
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番より第3楽章
ベートーヴェン:ピアノソナタ第12番「葬送」第1楽章

この日のコンサートはいつもご一緒する義理の姉の友人のMさんが行くことができないので
姪と一緒に行くことになりました。私が一番お世話になった義理の姉の一人娘です。
音大出身ですが、今は二人の子育てに忙しそうです。一緒に行く時代が来るなんて感慨深いです。
義理の姉がこのコンサートに誘ってくれて、私の息抜きの時間でした。姉も亡くなってもう7年にも
なるのですね。

姪とは去年の七夕コンサートで会ってそれ以来です。ブルーが亡くなったすぐ後だったことを
思い出しました。ブルーには本当に申し訳ないことをしたと祈りたい気分です。仕事に行っている間に
亡くなったブルーのことを思い出すと今でも胸を締め付けられます。

今回のプログラムは構成が抜群でした。
バッハからモーツァルトの間に拍手をしないでほしいと指揮者からの依頼がアナウンス
されました。小規模の管弦楽はシフのために集まった人たちで構成されています。
とても息の合ったアンサンブルで、バッハはほとんど指揮をしないで、音楽が淡々と進んで
行きました。
モーツァルトにはモーツァルトらしい、透明感と軽やかさがありました。シフが心から音楽を楽しんで
いるのが伝わってくるコンサートでした。
そして最後に彼の本領発揮のべートーヴェンの「皇帝」。プログラムの構成がここで最高潮に持って行くという
いい流れでした。姪は少し癖があるけどいいピアノだったと話していました。シフが弾きたくて仕方がない
ような生き生きとした音楽にこちらの心も踊ります。オケを伴奏にして引き連れているという感じです。

ベートーヴェンの2楽章では若い頃のことを思い出していました。大学を卒業して、社会人になった時に
初めての大人の男性に出会いました。各社から出向してくるので、ある期間で会社に戻ってしまいます。
あの頃は仕事の後によく皆でダンスに行ったりもしていました。なぜか二人で食事をして踊りに行ったことも
ありました。そういえば、英会話も一緒にお茶の水まで行っていましたね。
その人が会社に戻った時に買ったレコードがベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番でした。その後企業から
アメリカに留学して戻ってきたときはさらに素敵になっていました。その方も今はもういません。
もう何人かの魅力的な人たちがすでに亡くなってしまっています。

今回のコンサートは父や母や主人のことも思い出し、祈りのような音楽会でした。
音楽は楽しさと共に、自分と向き合う時間の中にいることができます。

アンコールも長い曲を何曲も弾いてくれて、そのピュアで生き生きとした音楽が心に沁みました。
第2番の2楽章はモーツァルトかとも思えそうなそんな曲だったし、最後のソナタもシューベルトみたいと
思ったりしました。アンコールもどれも美しい世界でした。




前回来た時は、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルトの最後のソナタを集めたコンサート




来年の春のプログラムも工夫が見られそうです。若手のと違って値段も高めなのが残念。



Nov.5  2019  Ueno
コメント
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