Reflections

時のかけらたち

ネイチャーガイドとともに歩く金作原 - Amami⑦ ・・・ Kinsakubaru

2025-02-16 23:53:15 | wonderland

1月25日

3日目はエコ・ツアーガイドと一緒でないと入ることができない奄美の原生林の中へ足を踏み入れます。
一村の絵にもあるヒカゲへゴを見たくて、指定ガイドと一緒にしか入れない森へ行きましたが、旅行に出る寸前にガイドを申し込み
民宿迄ピックアップしてもらうことになっていました。ガイドのワゴンに乗って、その車でしか入ることが出来なくて、しかも
駐車台数も限られているという厳しい制限のある原生林です。それだけ手厚い保護がされている自然です。4月からガイド料も
値上がり、また車ももっと手前までしか入れなくなるということでラッキーでした。

民宿の朝食は鶏飯です。そのため前日も鶏飯は食べないでいました。

朝食なのでスープはさっぱりしていますとのご主人の話でした。
宿の奥様は昨日も大和村の実家の畑を手伝いに行ったとのこと。モズクも海で取ってきたもので
ここの人は食べるものは自分で作ったり、とったりしますとのお話でした。

食後の発酵飲料ミキもおいしかったです。その家々で味が違うということです。神様に捧げる
ミキも作っているとか。

奄美が日本で2番目に大きな島とお聞きして(実際は沖縄を入れると3番目)、なかなか数日では回れないことが
わかりました。金作原の後どこを回ろうかと相談にものってくれます。おばあさんが大島紬を織っていたとの
ことで紬村にも行ってみたかったのですが、今回は自然を見るだけで時間がありません。

野鳥が渡ってくる場所や、奄美の個性的な生き物のこと、この時期に鯨が子育てのため何千頭とやって来ること
などいろいろな情報を教えてくれました。野鳥もたくさん渡って来るとのことで、鳥撮りの人たちは夜明け前に
出かけて行くそうです。自然が残るこの島は本当に魅力的です。金作原のあとは蝶々が見られるフルフラガーデンと
2つの海が見れる丘 加瀬間峠に行くくらいかなと計画しました。

9時過ぎにガイドさんの車が到着して、必要な荷物だけ持って、レンタカーと荷物は宿にそのまま残して出発しました。
ガイドさんは金作原に着くまでも、奄美の自然などについて運転をしながら説明してくれました。途中サシバが飛んで
いたのが見えました。

奄美ではハブが一番怖いので登山と言うスポーツがなかったことや、ハブを退治するためにマングースを入れたら
今度はマングースがアマミノクロウサギを襲うようになり、マングースをほぼ駆除してやっとアマミノクロウサギが
増えて来たとか・・・・

金作原に政策で松を移植したら海外からやってきたマツクイムシにより全滅して、また元の森が復活した話など興味深い
話をたくさん聞くことができました。明治神宮の森は130年かけてできたけど、ここの森は80年で復活したとも。

金作原を歩きながら、森がいかにしてお互いを利用しながら生成していったかとか、たくさん説明を受けたのですが、
森の成り立ちについては頭にしっかり入っていなくてなかなか文献もなくて、記録をとっておけばよかったと
今さら思います。

次々と小さなワゴン車がついて見学者がガイドさんと一緒にそれぞれグループで歩いて行きます。
そこまで来て車を停めることができないツアーの団体さんがずいぶん前から少し小雨が降る中を
歩いていました。高齢者が多く見られました。

ここから森の中を歩きます。雨も止んでいて気持ちが良かったです。



アマミテンナンショウの芽が出ていました。








ヒカゲヘゴの斑点が見えます。

幹には、白い丸い模様が刻まれています。これは、葉を落としながら上へ伸びていった成長の跡です。白い模様の中に
見える黒い点は、維管束の跡。周りには黒い毛のようなものがついています。根です。これは幹の断面。中心に細い茎が
あります。茎のあちこちから出た根が、体を支える働きをしています。小さなものが多いシダ植物。しかし、亜熱帯には
木のように大きなものもあるのです。 NHK for school より







オオタニワタリが樹上に着生しています。


大きなシダの宝庫

ヒカゲヘゴの新芽



まさに一村の世界





ガイドさんにハブの牙を見せてもらいました。

サクラツツジ











カゴメラン



これは何を説明してもらっていたのかしら? もう忘れちゃった。

途中、木の穴の奥の水が溜まっている窪地にいたオットンガエルを見せてもらいました。
眼だけキョロキョロしていました。ガイドさんはこのカエルさんとおなじみのようで久しぶりに
ここに戻ってきましたと話していました。

倒れて横になった木に赤髭がかわいい姿を見せてくれたのは嬉しかったです。
慌ててカメラを構えましたがすぐ去って行ってしまいました。

鳥の鳴き声も多く聞きました。キツツキもいました。





トクサラン


ルリミノキ





オキナワウラジロカシ

こんなに根っこが出ていても大丈夫な樹齢200年近い木です。
ここに降りて行くのが急な階段でちょっと怖く、カメラを持ってもらい、気をつけながらゆっくり降りて行きました。
周りの人にも「お母さん、頑張って」と励まされました。こんなおばあさん来ていませんでした。車で通った道には
ツアーの人たちが歩いていたけれどあの人たちはどこに行ったのだろう?






ヒメフタバラン

いくつかの種類の蘭を見ましたが、これからどんどん咲いて行くのでしょうね。




 

ガイドの水間忠秀さんのfacebook(https://www.facebook.com/tadahide.mizuma)より撮れなかった生き物たちの写真をお借りしました。

オオトラツグミ



一村の絵の中に高らかに鳴いているように描かれていた赤髭


オットンガエル


水間さんお薦めのアングル。私も真似して撮りましたが、失敗しました。

 

とても充実した、解説も面白いツアーでした。時間の制限があったので写真はなかなか撮れませんでしたが、
赤髭が目の前に出てきてくれたことやいくつかの蘭を見ることもできました。

小さな鳥が目の前にやって来た時は、何か癒される感じがしました。きっと一村もそんな感じがしたと
創造しました。きっと寂しくなかったと思いが深まります。何か世界がパッと広がった感じ・・

水が豊かな命の森を歩いて、説明も丁寧で、参加できて良かったです。
奄美の人たちの自然の取り組みも強く感じられました。

帰り道で説明のあったソテツが外来種のカイガラ虫にやられてしまって、行く先々で枯れていたことが納得。
害虫の恐さも感じました。

 

世界自然遺産エリア「金作原」で亜熱帯の森をお散歩

奄美大島の希少な動植物に出会う金作原トレッキング

 

Jan. 25   2025    Amami

 

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