Reflections

時のかけらたち

デルス・ウザーラ ・・・ Dersu Uzara

2019-09-15 23:59:41 | movie


1975年 141分

デルス・ウザーラは黒澤が日本の映画界で行き詰って、自殺未遂をした後、旧ソ連で製作した映画で、
アカデミー賞外国語映画賞を受賞し、その後の作品作りにつながった転機の大作です。当時も話題になっていたことは
覚えていますが、ベルカントの友人が良かったと話していて、見たくなりました。この映画はヤマザキマリさんが絶賛して
いて、そのことが見るきっかけになったと友人は話していました。
この大作を二日間に亘って見ましたが、やっぱり映画館で観たい映画です。

この映画の主役は大自然とデルスと隊長の友情です。自然そのもののデルスはその中の崇高な人間性が
輝いていて、周りのものをひきつけます。周りの自然すべてを人格化して大切にしています。人間を自然の一部として
周りに生きるもの全てへ自然な愛情を注ぐことができます。

アルセーニエフ原作のウスリー紀行に基づいた真実の物語でまるでドキュメンタリー映画のようでした。自然描写が
すばらしく、この作品を30年も温めていた黒澤は最初は北海道を舞台に作ろうと試みましたが、断念したとどこかに書かれて
いました。やはりこの自然のスケールで描きたかったようです。



第一部は隊長がデルスの墓を訪ね、その出会いの回想シーンから始まります。








森林(タイガ)の生活で身に着けた 驚くべき洞察力
その上 見知らぬ人に対しても
最新の心遣いを忘れない 美しい心をもっていた




















映画のクライマックスの氷原で足跡が消え、道に迷う二人。






























このデルスの素晴らしい知恵、それが私を救ったのだ















調査が終わり、再び自然の中に帰っていくデルス

彼は本当にいい人だな
ああいう人間はめったにいない




第2部は数年後のデルスとの再会から始まります。いろいろなエピソードを重ね、デルスは年を取り、
視力が低下して自然の中で生きることが難しいことを悟り、隊長の家に身を寄せて、小さな彼の息子(小さな
カピタン)と友達になりますが、町では住めないことを知り、再び森へと戻っていきます。視力の低下を補うために
最新の銃をあげたことが、人間の欲望に殺されてしまうという悲しい結末へと繋がっていきます。






















我が灰色の翼の鷲よ
お前はどこを 飛んでいるのだ?
私は高い山の彼方の 青空を飛んでいる





ヤマザキマリ・Sequere naturam:Mari Yamazaki's Blog
デルス・ウザーラ 2007年 03月 31日

この作品は彼の作品中唯一「自然と人間」をテーマに取り上げたものです。
自然、というよりも、舞台となる果てしないシベリアの大自然こそが主役の映画といってもいいでしょう。
Dersuという人間は、このシベリアの大自然の一部であり、その精霊といってよい存在として描写されています。
仲代達也やミフネのドラマティック演技が特徴になってしまた監督の映画とは思えない、いったいどうしたん
だろう!?と思うくらい彼の一連の映画の中で最も自然でソフトな作品だと私は思います。

イタリアに暮らしていた時にテレビでこの映画をたまたま見たのですが、まず何に衝撃を受けたかって、このDersu
という一切人間社会に帰属しないで生きてきたおじいさんの、自然だけから授けられた純粋さの結晶でできたみたいな
深さと暖かさと優しさ、人間であることの奢りのなさ、などです。
当時フィレンツェでルネッサンスだのなんだの、人間万歳てんこもりみたいな勉強ばっかりやってた私には、
このDersuやシベリアの自然ってのはかなり強烈なショックでした。

デルス・ウザーラは人間によってカーヴィングされた人間ではなく、あくまで自然によって形作られた、濁りや
澱みのない人間とでもいうのでしょうか。
でもこんな人って滅多にいるもんじゃないですよね。今もむかしも。
やっぱり文明社会を離れないと不可能な現実逃避的理想なのかしらと思ったり。

でも、それでも彼は生きていく上で知っていなければいけない人間のかたちのひとつだと、思い続けて現在に至って
おります。





ひかたま(光の魂たち)
動物の自然療法、統合医療を行う、しんでん森の動物病院です。公式HP http://shindenforest.com/

デルスウザーラ:人と自然との共存

シベリアの大自然の中で自由に生きた後で
文明によって殺された実在の人物です。

黒沢明監督は、デルスについて次のように語っています。
「デルスのように自然の中でたったひとり暮らしている人間、
自然をとても大事にし、尊敬し、怖れも持つ。
その態度こそ、いま世界の人々がいちばん学ばなければならないところです。」

現在でもデルスの生まれ故郷の人たちは自然を尊び
シャーマニズムを信仰し特に火と水には畏敬の念を持つ民族として知られています。

デルスの生き方は
自然を尊いものとしすべての生き物、すべての存在に敬意を払い
必要最低限生きていくのに必要なものだけを自然から利用させてもらう。




小野耕世のPLAY TIME
黒澤明「デルス・ウザーラ」の70ミリ版を見る

本格的なシリーズは、当時、河出書房から出た<世界探検紀行全集>で、スコットの悲劇を描いたチェリー・ガラードの
名著「世界最悪の旅」に続く第二回配本が、このアルセーニエフの「ウスリー紀行」(デルス・ウザーラ)だったのである。

その本は、原書のさし絵が多く含まれていて楽しく、少年の私は、20世紀のはじめの沿海州の森林を住みかとするゴリド人
の猟師、デルス・ウザーラの言動に、すっかり魅せられていた。
そんななつかしさもあって、この映画のためにソヴィエト(ロシア)に発つようになる以前の黒澤明監督を、オーストラリア
から来日した女性ジャーナリストの通訳として赤坂プリンスホテルに訪ねたことがある。「これは私が30年間あたためていた
題材なのです」熱っぽく語られたときも、まさか、あの紀行文が、日本人の、それも黒澤明の手により映画化されることになる
とは夢にも思っていなかっただけに、不思議な感動を味わったものだ。

映画は、初めのほうで、ウスリー地方の秋の大森林の遠景、それぞれ色あいの違う雄大な三カット続けて見せながら、そのなか
を進むコザック兵の調査探検隊の七名を映していく。私はここで、原作に記された自然を目のあたりにするのだが、隊長の
アルセーニエフ(ユーリー・サローミン)以下が焚火を囲んでいる夜、水の音がしてなにかが近づいてくる。銃を向けて
身構えると「射つな、わし、人だ」という声とともに、闇のなかからやってきて、火のまえにすわるのが、ずんぐりした
体格の白いヒゲの猟師デルス(マクシム・ムンズク)である。以下映画は、隊長(カピタン)の目に映ったこのやさしく
知的な目をしたデルスを、その死まで(原作のとおりに)描いていく・・・」""




黒澤 明 樹海の迷宮
映画「デルス・ウザーラ」全記録1971-1975
著/野上照代 著/ヴラジーミル・ヴァシーリエフ 著/笹井隆男

〈 書籍の内容 〉黒澤のソ連映画『デルス・ウザーラ』の全貌
 公開40周年を迎える、名匠・黒澤明のアカデミー外国語映画賞受賞作『デルス・ウザーラ』。巨匠初の外国映画(ソ連)
にして、壮年期から晩年の円熟期への創作の画期ともなった作品です。自然人デルスを通して、文明社会の奢りを告発し自然
との共生を謳う極めて今日的なこの作品は、しかしこれまで正当な研究・評価の対象となることはありませんでした。謎に
包まれたこの作品の深部に切り込んでいくのが本書です。黒澤明研究史上、初めて公開される盟友・野上照代氏の撮影日誌、
ソ連側助監督・ヴァシーリエフ氏による現場記録、関係者へのインタビューをもとに、過酷な撮影現場と苦悩する黒澤の姿が
赤裸々に描かれていきます。ソ連からの帰国時に、自力歩行も困難なほど消耗した過酷な撮影を経てなお「創るということは
素晴らしい」と自ら語った、映画製作の“天国と地獄"が余すことなく描かれた、従来の黒澤明研究と一線を画する濃厚な
ドキュメンタリーです。またこれも初公開となる幻の完成シナリオも収録します。基調原稿として池澤夏樹氏による特別寄稿
のほか、フランシス・コッポラ監督、主演のユーリー・ソローミン氏のコメントも掲載いたします。


小学館から最近発刊されたこの本を区の図書館で予約することができました。
ウスリー紀行はありませんでした。かなり古い本です。中学生のころはヘディンの探検の本とか読みましたが。


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明日に向かって ・・・ towards tomorrow

2019-09-14 23:54:55 | a day in the life
9月13日

昨年の秋、自由学園の明日館に行った時にそこでやっている公開講座の中にフェアアイルニッティングを
みつけたのですが、すでに講座が始まっていて、翌年まで待たなければならないということで、翌年、パンフを
送っていただくようお願いしていました。

しばらく放置していた郵便物の山の中からパンフレットをみつけ、電話をして、現物を見せてもらいに行くことに
しました。入門は決められた中から選び、一度フェアアイルのコースに出た人はパターンと色の組み立て方の方に
出ることができます。

結婚してからは編み物はしたことがありません。それまでは婦人の友社の編み物の本を見たり、婦人之友に
載っていた編み物をいくつか編んだことがあります。そのあとは織物ばかりになっていました。アラン模様とか模様編みを
作りましたが、フェアアイルはとうとうやらずに来てしまいました。その昔伊勢丹で輸入のフェアアイルのセーターを
みつけてほしかったのですが、サイズがどうも小さくてあきらめたことがあります。そのセーターが忘れられません。
編み物なんて習うものではないかと思っていましたが、母も晩年近くの公民館で編み物を習ったりしていました。
ちょうど今の私くらいの年だったかしら・・・ この頃はつい母と重ね合せることが多くなります。

講師は佐藤ちひろさんというかたで、今でも毎年、イギリスに勉強に行っているとのことでした。



Deep woods(黒系)か Silence of the forest(ブルー系)のどちらかを選びます。実際に見たら黒系
の色の組み合わせ方が絶妙でした。ブルー系がもっとブルーだったらそちらにしたのですが・・写真ではわかりませんね。




こちらは上級者の色合わせ用です。


久しぶりの明日館は道路をはさんだ婦人之友社の本社の方で海原純子さんの連載の出版記念会が
ちょうど終わったところでにぎわっていました。心療内科医の「こころの深呼吸」と言うタイトルの本です。

明日館の方では、各部屋でいろいろなクラスに参加している人たちが見えました。男性も多そうです。
宗教や、音楽、建築、美術、工芸など多岐にわたっています。あのライトの建物の中で講義を聞けたり、作ったり
できるなんて最高の環境です。

久々に糸に近づけるなんて嬉しいですね。シェトランドウールで編むセーター楽しみです。
他に織はないけど手紡ぎのクラスはあります。




目白から歩いて行く途中の古着屋さんは建物が老朽化して閉じていました。明日館の近くのくるみ割り人形が
置いてあった喫茶店もクローズ・・世の中どんどん変わっていきますね。




婦人之友社本社側もライトの設計です。こちらで講演会が行われていた模様。



































ちょうどこの日は祥雲寺のカフェも2週間ぶりにやっているようなので、池袋まで歩いて行きました。




緑を見て、落ち着くことができる場所です。蓮の花はもう終わっていました。














Sep.13  2019   Mejiro & Ikebukuro
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録画を見たり、 街を歩いたり ・・・ watching recorded TV programs or DVD, walking around a nostalgic place

2019-09-13 23:18:59 | thoughts
ターシャ・テューダーの森から~ひ孫たちの夏日記~

 

今年の2月に再放送されて、取りあえず録画をしておいたターシャのお孫さん一家の
暮らしを少しだけ見ました。ブルーレイの方が番組表の所が壊れてしまって録画予約が
できなくなって、録画できるのがTV内臓だけなので容量が少なく、見て消さなければなりません。
「イザベル」が残念なことに最終回を迎えてしまって、録画しながら見ていましたが、
その都度消していました。戴冠式の所とどこか大きな教会でのシーンだけ、記念に取ってあります。
ターシャのはやっぱり消せないな~なんて思ってしまいます。

樹木希林さんの映画もやっと「あん」を地上波でしてくれたので、録りました。ちょうど一周忌だったの
ですね。その前に録画の「万引き家族」もまだ見てはいません。時間がある時に。

ターシャの番組では、何処かで聞いたことのある音楽と思ったら、コトリンゴさんの曲がバックに
流れていました。



ターシャの孫が、こどもたちを学校に通わせないで、家で教育しているという自由さに
驚かされました。課外学習もちゃんと連れて行っていて、こういう生き方が選べる人って
すごいと思いました。
ターシャの晩年も流れていましたが、好きなことをして生きることのお手本ですね。
楽しんで生きる、難しく考えない・・ なんという満たされた生活。

私も残りの時間はやりたいことをすると決めました。自分のために、そしてまだ人の役に立つことが
できるなら・・





昨日は神田まで出かけて帰ってから蔦屋で借りて来ていた「デルス・ウザーラ」をやっと
見始めることができました。長いのでまだ第1部と少ししか見ていません。
ベルカントに最近参加されているSさんのヨガ仲間から、デルス・ウザーラがとてもよかったと
お聞きしてみたくなりました。Sさんは完全主義者の黒澤はちょっと息が詰まるようなことを
話していてそれも納得。画面ひとつひとつを一枚絵のように決めてくる。自然の美しさと大きさに
圧倒されます。



神田ではバードウォッチング用の長靴を探しに。
やっぱり試して買うことができて良かったです。店員さんと三脚のことや、都内での鳥見について、たくさん
お聞きしました。まず明治神宮の探鳥会に行ってみるのがよさそうでした。



そして高山珈琲の何と落ち着くこと。美味しい珈琲と、静かな音楽と・・

なつかしい神田で思い出が交錯します。経団連会館を離れ、神田司町に移転した事務所。
最後は茅場町でした。この仕事につかなかったら出会わなかった人々と出会って面白かったです。












まるで私のインド更紗のブラウスに合わせてくれたようなコーヒーカップ。

最初話し声がちょっとうるさい人たちがいてけれど、少したって出て行ったら、静かな空間になり、
ピアノのジャズが流れていて、居心地のいいお店です。

Sep.12  2019  Kanda

追記)
8月に録画しておいた岸惠子と清原果耶がヒロインを演じた「マンゴーの樹の下で〜ルソン島、戦火の約束〜」
も見ました。まだまだ知らされていないことが多い第二次世界大戦。民間人もいろいろな形で巻きこまれて
行きました。母の叔父がフィリピンに戦争で行った経験があり、亡くなる時は病気だったのですが、
フィリピンをかけめぐった時のことを思い出し、うなされていたとご家族の方が話されていたとのことでした。
戦争は死ぬまでその人を苦しめていたのです。

多くの犠牲のもとに得た平和を守って行くことがどれだけ大切なことか・・
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上田を歩いて -1 ・・・ short trip to Ueda -1

2019-09-12 23:28:56 | wonderland
8月31日

軽井沢4日目は、しなの鉄道で足を延ばして、上田の歴史散歩をすることにしました。
娘の希望です。去年食べたくるみダレの蕎麦が食べたくて。
私はクルミおはぎも。別所の前山寺までは行かず、今回は町中だけですが
ときどき東京のデパートでも出張販売がある名取製餡の出店が北国街道にあるのでそこで
買って帰ることに。

隣に住んでいるいとこも、ご主人が環境庁のヴォランティアで浅間山に農作物保護の
鹿よけの柵を設置する作業に出かけているため、一緒に遊びに行きました。朝早く出かけるご主人に
中軽井沢まで送ってもらい、しなの鉄道で小諸駅まで行き、そこで乗り換えて、上田まで。
前日の夕食のビビンバでお腹を壊して、行けるかどうか心配でしたが、何とか行くことができました。









せっかく避暑地の軽井沢に来ているのに、わざわざ灼熱の上田にやってきました。猛暑で南国の日差しです。




歩いて上田城に向かう途中、上田高校の真田家屋敷跡を通ります。去年と同じように。
関ヶ原の戦いの後真田信之が築いた館の表門。そういえば真田は関ヶ原の戦いで二つに割れたのでしたね。













軽井沢ではほとんど曇りと雨だったのでこの青空は強烈でした。




関ヶ原の合戦後破却された上田城は仙石氏が城主の時代に再建され、7基の櫓(やぐら)と2基の櫓門が建てられました。
明治維新後、西櫓1基を残しそのほかの櫓・櫓門は取り払われました。城外に移築されていた2基の櫓は後に買い戻され、
昭和18年(1943)から24年にかけて現在の南櫓・北櫓として再移築されました。平成6年(1994)には東虎口櫓門が
復元されました。



この東虎口櫓門は比較的新しかったのですね。結婚する前に友人と来た時はありませんでした。
櫓も明治の初めに遊郭が買い取ったのは取り戻したとのことで、なかなか今の形に戻すのが大変だった歴史が
ありました。



ちょうどボランティアによるガイドウォークが始まるところだったので、いとこと一緒に参加しました。
やっぱり説明を聞くといろいろ知ることができて良かったです。







この城を守ってきた、真田、仙石、松平家が祭ってある真田神社。






















本丸は残っていなくて、城址公園となっているこの地を巧みに生かした城作りは、工夫が施され、
1/10以下の人数で徳川の侵攻を許さなかった奇跡の城です。






一番古い建物、西櫓
西櫓は寛永3~5年(1626~1628)にかけて仙石氏によって建てられた、上田城で江戸時代から現存している唯一の建物です。







伝説の真田井戸。伝説のままで誰も実証していないとのこと。
どこに繋がっているのでしょうか? 夢は夢のまま。






去年は別所温泉まで足を延ばしたので、あまりゆっくり歩きませんでしたが、今回は暑い中
木陰の城址公園を少し歩きました。













































蝉の抜けた穴といとこが教えてくれました。蝉の生涯はほとんどが土の中です。













Aug.31  2019   Ueda

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軽井沢で温泉 ・・・ hot springs in Karuizawa

2019-09-10 23:48:48 | nature
今日は思いがけず幸運なことが起こって、見たかった文楽、「心中天網島」を見に国立劇場まで行きました。
昨日はアロマの講習会も中止になり、暑さでぐったりしていたら予想もしていなかったもう売り切れの
チケット、それも一番前を台風によるスケジュール変更で行けなくなったご主人の代わりに誘っていただき、
ひとつ返事でOKしました。和服を引出しから出してデレッとしていた私もシャンとしてきました。この頃オンとオフが
違いすぎて、自分でも制御不能になってきていて困ったものです。動きがすばらしく夢のような人間の情念の
舞台でした。動きが舞踊のようでした。人形の使い手の表情が人形と一体になっていて面白かったです。
まだあの鮮やかな衣装がちらついています。ありがとういございました。初めての文楽についてはこれから
まとめてみます。

そして今日のアップは書きかけの軽井沢の3日目からです。、

⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆⋆************************************************

軽井沢にいる間は一度は温泉に行きたくなります。
私が温泉が好きになったのは30歳代の後半。若い頃は温泉に行っても入らなかったこともありました。
ぬるぬるして清潔な感じがしなくて苦手でした。
初めて温泉が好きになったのは、結婚して主人の姉の追分にある軽井沢の別荘に行って過ごした時、心身共に
疲れてしまってその時に入った温泉ですごい解放感で疲れが取れていくのがわかりました。その時一緒に過ごした
小さかった姪たちにも救われました。温泉の良さは人生に疲れないとわかるようになりませんね。

その時行ったのが大谷地鉱泉と言うところで、調べたら「1806年に創業したという鉱泉、建物は茅葺き屋根」と
書いてありました。民家の普通の部屋を通っていくような、地元の人たちが多く行くような温泉。皮膚病か何かに
効くということでその当時ハナ肇も来ていたとかでした。

主人が温泉が大好きだったので、軽井沢に来た時に足を延ばして、小諸の薬師館、高峰高原の山の上の温泉で
イワツバメが飛ぶのを見ながら温泉に入ったり。ゆうすげ温泉も一度行ってみました。塩沢湖の近くの高林閣は
もうなくなってしまったみたいでした。

もっと若い頃は塩壺温泉と星野温泉を交替で使っていました。あるとき星野が温泉設備もホテルも全部変えて
トンボの湯を作りました。以前だったら塩壺の方が好きでしたが、新しくなってから露天風呂も気持ちよく
今ではトンボの湯に行くことが定例になりました。


8月30日

午前中に去年に行くことができなかった、庭に鳥がたくさんやってくるカフェ・ラヴィーンに行ってみることに
しました。















カフェ・ラヴィーンはかわいいトールペイントのお店の看板がはずされていて、もうやっていなくて
残念でした。


それで仕方なく、離山房に行ってみました。もしかしたらまだレンゲショウマが残っているかもしれないと淡い期待を持って。







お店が代替わりしてしまったのであまり行く気がしません。やっぱり前の店主のお花の先生とお話しできたのが
良かったし、花もいつも素晴らしかったです。水上勉の空気も残っていて。
今ではもうジョン・レノンで売っているだけです。それでも人をひきつけているようですが。

ラヴィーンのことをお聞きすると、昨年からもうやっていないとのことでした。





レンゲショウマは一輪だけ残っていました。離山房でも今年の異常気象のことを話していました。
























お昼に家でお蕎麦を食べましたが、美味しかったです。妹が持ってきた山形の卯月製麺と言うところの
「ほっそり細そば」と言う干しそばです。
妹は昼食後、自宅に戻りました。



私と娘は隣のいとこと一緒にトンボの湯に行くことができました。








夕食は軽井沢に送ってもらったISETAN DOORS のお試しからビビンバを作りました。





Aug.30  2019  Karuizawa
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恵比寿で ・・・ at Yebis Garden Place

2019-09-09 22:21:11 | movie
久しぶりにシューマンを寝室で聴きながら、片付けをしました。そのままほってあったカレンダーを2枚めくり
9月にリセットしました。月日は飛ぶように流れています。
昨日の強い風の台風で、今日の生協のアロマオイルを作る講習会は中止になりました。鎌倉の友人と一緒に
行く予定でしたが、昨日のJRの運行予定を見ただけで来れそうにもありませんでした。
青空の下のセーリングでご夫婦に嵐の前に大変お世話になったのですが、翌日は台風対策でまたハーバーに
行って大変だったとのこと。家の方は裏山が地すべり状態で木がなだれて倒れてきているとかで、
自然があるところは危険と隣り合わせです。安全に過ごしてほしいです。マンションでも強風にどれだけ耐え
られるのかと思ってしまいますが。停電になると水が出なくなるので、昨晩はその準備だけして寝ました。

数日前に家に同じ階の民生委員の方がやってきて、寿のお祝いを持っていらしたと言う・・
えーえーっとちょっと混乱した。私のことだ。寿と言えば家にいたおばあちゃんを思い浮かべるのだけど
もう私がその立ち位置なのだ。何時も残り時間をカウントダウンしている割には、この前も写真美術館で
65歳以上の人は割引と言われて一瞬混乱した。もうすぐ古希なのだから当然でしょう・・
おまけに大人の休日クラブのカードがあればそこからさらに割り引きでした。

それで今日は軽井沢3日目の温泉を描こうかと思ったけれど、星岡の後に行った恵比寿の写真美術館と
ガーデンシネマのDililiをアップすることにしました。


9月4日

星岡での講習会が終わった後、織物のAさんに誘われていたDilili a Parisを見に恵比寿ガーデンシネマに
向かいました。 講習会の生徒が二人だけだったし、予想より早く帰ることができ、待ち合わせ時間に余裕が
あったので、写真美術館で前回、報道写真展の時に時間と気持ちの余裕がなかったので見ることができなかった
嶋田忠の「野生の瞬間」を見ることにしました。
あるばとろすさんもまだご覧になっていなかったのでちょうどよかったです。







ニューギニアのものも最後にたくさんあったのですが、やはり日本の、特に北海道の鳥たちが
良かったです。ヤマセミは見たことがありませんが、その眼の野生の光がすごかったです。羽の色も
きれいです。写真で参考になったのは背景の入れ方でした。写真としての構成って難しいですよね。

































夕方からガーデンシネマで見たDililiはいい意味で私を裏切ってくれました。単なるパリの古き良き時代と
素晴らしいフランスの文化の紹介かと思っていたら、とても深く重い内容で、さすがにフランス映画だと思いました。
ナタリー・デセイは何回か実際に聴いたことがあるオペラ歌手で、彼女の歌も素晴らしかったです。
映画のエンドロールに製作者たちはみんな自分たちの娘のことを思ったと書かれていました。あまり書くと
ネタバレになってしまうので、詳しく知りたい方は下記のURLをご覧ください。

暴力描写なしでおぞましい所業を描いた仏アニメ映画 






監督のコメントがあります。




この曲が頭の中を巡っています。セリフもゆっくりだったし、フランス語の勉強にもいい映画でした。




映画の後の女3人で飲むビールもおいしかったです。

盛りだくさんの一日でした。
Aさん素敵なだけじゃないいい映画を紹介して下さり、ありがとうございました。


Sep.4 2019 Yebis
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いつもの街へ ・・・ to the usual town

2019-09-08 23:57:35 | wonderland
白糸の滝からバスで軽井沢に戻ります。途中三笠ハウスをバスの中から・・




聖パウロ教会の停留所で降りて、旧軽井沢のメインストリートに向かいました。
民家の前にコスモスが咲いていて秋の予感。











街で休憩して、野菜やジャムなどを買うのが目的で、昔のようにショッピングをすることはありません。
街の店はどんどん変わっていっています。アウトレットより好きですが、魅力的なお店も少なく、いつも
ちもとへ行ってちもと餅を買い、デリカテッセンでソーセージを、小林ジャムでイチゴジャムを買うのが
毎年同じです。今回はテニスコートの方に行くこともなく、日常の買い物だけして途中ミカド珈琲で
コーヒーゼリーで休憩。



























昔の軽井沢にはこういうお店がありました。かわいい刺繍のお店です。







人もまばらな旧軽井沢・・・
古いものが残っている場所はほっとします。


Aug.29  2019  Karuizawa
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白糸の滝 ・・・ Shiraito Falls

2019-09-07 23:57:49 | nature
軽井沢から戻ってからすぐ病院に行って2日ほど休養していました。その翌日から星岡、ガーデンシネマでDililiと
写真展「野生の瞬間」と続いてから、昨日の初島までのセーリング。夢のような空と海の間をただよい、たくさんの鳥たちも
見ました。昨日も太陽の下にずっといたのですが、今日Cross Kitchen まで出かけたら、その秋の始まりの暑さが酷くて
ぐったりしました。

今日アップするのはマイナスイオンたっぷりだった軽井沢白糸の滝です。 




8月29日

軽井沢2日目の午後、天気が持っているので、白糸の滝まで行ってみることにしました。
私は今まで2回行ったことがありますがあまりいい印象はありませんでした。
まだ小学生の頃だったか、家族て行った時はじめじめして暗いイメージでした。大人になってから、友人たちと行った時は
山の気候が急変して大雨に会いました。どちらにしてももう一度行きたくなるようなところではありませんでした。
軽井沢の観光地なので娘が行きたがり、一緒に行くことにしましたが、天気がよさそうなので2日目に実行しました。
いままでの思い出が吹き飛ぶ、新鮮で清涼感のあふれる素敵な滝でした。浅間山の地下水がわき出ているのです。















































































観光客でにぎわっていました。






地下水は透明度がこんなに高くて





一度行っただけではその良さがわからないときがありますね。この白糸の滝が60年ぶりに
天候にも恵まれ、私の印象を塗り替えました。なんでもいろいろな事実があり、その時の心持でも変わってしまう
そんなことを思いました。自然のパワーを全身で感じました。


Aug.29  2019  Shiraito Falls


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緑の中を散歩してランチに ・・・ walking through a small path to Italian Bar

2019-09-05 21:38:04 | wonderland
高原で素晴らしいのはぐっすり眠った後、鳥の声で目が覚めて、朝食がおいしいこと。
何でもないことが貴重で幸せに思います。





ぐっすり寝た後の高原の朝食は何を食べてもおいしいです。









軽井沢2日目は妹が翌日帰るので、ランチを新しく教えてもらったイタリアンのお店に取りに
行くことになりました。離山房の少し先で、家から歩いて行けます。










緑の中を、残っている花をみつけながら歩きました。今年は日照時間が足りなくて
コブシの花が咲き終わったらすぐ葉っぱが全部散ってしま手大変だったとのこと。異常気象の
影響を受けています。










土の上を歩くこともどれだけ久しぶりなことなのかしらと思いながら・・・






















ゲンノショウコ











La locanda del pittore  KARUIZAWA 
ラ・ロカンダ・デル・ピットーレ 軽井沢



近いのに始めてくるお店です。










薪の石窯で焼くナポリ・ピッツアは重くなく、おいしかったです。




からすみのフジッリ




ボンゴレ








同じ道を通って帰ります。





























Aug.29 2019 Karuizawa


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朝、軽井沢に着く ・・・ morning arrival in Karuizawa

2019-09-03 23:54:49 | seasons
夕立や 夏の終わりの 蝉の声

蝉しぐれと言う言葉を思い出しました。夕方買い物に行った帰りに雨が降りだし、
この夕立の感じがいかにも夏の終わりで、公園からは夏を惜しむ蝉の鳴き声が聞こえました。
それを句にしたいのですが、平凡すぎて、誰か研削して!


軽井沢から帰って録画していたBS日テレのイサベルを見ています。残念なことに10話を過ぎたところから
気が付いて見始め、ヨーロッパの歴史が面白く、そして映像がまるで絵のような美しさで、ため息が出ます。
この歴史ドラマで人の命の重さ、人間が生まれて育つということの尊さを感じます。宗教と政治と新大陸発見と
とても大きなスケールで描いています。やっぱりアルハンブラ宮殿はロケだったことがわかりました。他の場所も
実際に行っているようでした。



8月28日

夏の終わりの軽井沢。何時ものように朝食の時間に着く新幹線で約1時間で着いてしまう軽井沢。
6時前に家を出るので、朝食は旧軽まで歩いてSAWAMURAで朝食を取ります。




軽井沢駅に飾ってあった花







たくさんの動物たちが迎えてくれます。




SAWAMURAのモーニングはいつものプレートではなく、スモークサーモンのオープンサンドに。



















旧軽井沢ロータリーにある 三面馬頭観世音菩薩

嘉永6年  有形文化財(石造物)







去年も写真を撮ったような・・・







あまり天気もよさそうでないので、娘がまだ見たことのない白糸の滝は翌日以降にして、
必要なスポーツウェアをアウトレットで買いたいというので、駅の方に戻りました。




















軽井沢の家では珍しく妹と数日重なり、久しぶりに話もたくさんできました。妹のレシピのカレーを一緒に
作りました。

隣には軽井沢での定住を決めて昨年から住み始めたいとこと話をして、午後は家で仕事をしているので、
終わった
5時過ぎに近くを散歩することにしました。たくさんの道を発見したようです。

鳥の鳴き声や、飛び立つ姿は見ましたが、写真に撮れるほどではありませんでした。
イカルの鳴き声がかわいかったです。他に今はウグイス、カラ系、キツツキがいたようです。二人とも野鳥の会に
入っていて今では軽井沢の自然の保護などにボランティアで活動しています。軽井沢の野鳥も若い頃に比べたら
びっくりするほど種類が減っているということでした。
夏しか知らない軽井沢の四季の移り変わりがすばらしく、特に秋から冬がいいとのことでした。
毎朝、カーテンを開けると一日一日と葉っぱの色が染まっていくとのこと。冬になればシダとかもロゼッタ状に凍って
いるとか。コーヒーの湯気でさえ美しいとのこと。絵が描けたらと残念がっていました。1冊の本を書いてほしいわ。
私も冬に遊びに行きたいと思いました。妹の所は真冬は無理で、今度泊めてもらうことにしました。
手袋も毛糸ではだめで、スキー用の皮の手袋とか。雪は少ないけれど、気温がマイナスです。
娘が小さい時、星野に泊まってクリスマスのイベントに参加したことがあり、雪も降ってホワイトクリスマスと
なった思い出があります。




レンゲショウマに出会えてうれしかった。スマホしかもっていなかったが残念でした。










水源地近くの小川は初めてでした。













エゾゼミ ・・自然に詳しい二人がいると鳥の鳴き声や昆虫とかいろいろ教えてもらえてうれしいです。





隣から家の方を見た風景。庭でつながっています。


夕食を食べたら、もうすっぽりと夜に包まれて、あとはもう寝るだけ。
自然のリズムに包まれる時間です。


Aug.28 2019 Karuizawa
コメント
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