碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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今年のチョコレート、拝受なり。

2024年02月14日 | 日々雑感

クーベルチュール割れチョコ ビターオレンジピール

2024.02.14

 


「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」三拍子そろったVTRの出来の良さ

2024年02月14日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評

 

 

三拍子そろったVTRの出来の良さ

「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」

 

この春、5周年を迎える「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」(NHK)。今やNHKを代表する教養バラエティ番組となっている。

司会の有吉弘行とカネオくん(声は千鳥ノブ)やゲストとのやり取りが楽しいが、番組を支えているのはそれだけではない。何よりカネオくんの突撃調査、つまり取材VTRの出来の良さがある。

先週は特別編として、いくつかの「製造工場」を見せていた。たとえば、静岡県の工場では毎日20万丁もの豆腐を生産している。

大豆を水にひたす、豆乳の抽出、同じサイズに切るなどの工程を追っていたが、驚いたのは専用ロボットによるパック詰め。容器に豆腐を入れるのではなく、豆腐に容器をかぶせていくのだ。

また、ケーキ工場では1500万円の「卵割りマシン」が、1日に50万個の卵を処理。次に5000万円の「超ロングオーブン」がスポンジを焼き上げるが、仕上げは機械と職人の協働作業となる。

しかもショートケーキにイチゴをのせるのは、型崩れしないよう、店に到着してから行っていた。そんな工夫も小さな発見だ。

綿密な取材。丁寧な編集。わかりやすい説明。三拍子そろったVTRをより完璧なものにしているのが、視聴者の驚きや疑問を代弁するノブの話術と、明瞭かつキュートで耳に心地いい小坂由里子のナレーションだ。

長寿番組の秘密はこういうところにもある。

(日刊ゲンダイ「TV見るべきものは!!」2024.02.13)