碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
見たり、読んだり、書いたり、時々考えてみたり・・・

遥か南の島 2015 オアフ④

2015年09月10日 | 遥か南の島 2015~16/18

ハワイ大学








クリスティーン矢野教授
















遥か南の島 2015 オアフ③

2015年09月10日 | 遥か南の島 2015~16/18

JCCH(Japanese Cultural Center of Hawaii)












ハワイ大学 デニス小川教授



21世紀の「サンダーバード」がやって来た!

2015年09月09日 | 「日刊ゲンダイ」連載中の番組時評


日刊ゲンダイに連載している「TV見るべきものは!!」。

今回は、「サンダーバード ARE GO」について書きました。



「サンダーバード ARE GO」NHK
ペネロープはギャル風だけど…
新「サンダーバード」が大健闘

先月から、「サンダーバード」の新作シリーズが始まった。おなじみのテーマ曲に乗って国際救助隊、いや「インターナショナル・レスキュー」が大活躍している。

映像としては、CGと特撮のミニチュアセットを融合させたハイブリッド型だ。1965年のオリジナル版を愛する往年のファンは言うかもしれない。「なんだ、スーパーマリオネーションと呼ばれる、リアルな人形劇じゃないのか」と。もちろん、その気持ちも分かるが、これはこれで楽しもうではないか。

比べるのも腹立たしいが、2004年の実写版映画には困った。ヘンに子供向けのストーリーと、生身の人間(しかもイメージ違い)が演じるキャラクターの違和感は半端じゃなかった。サンダーバード2号やペネロープ号のデザインも改悪でしかなく、あれを思えば今回は大健闘だ。

舞台は今から50年後の2065年。だが、島からの出動シーンは50年前に見たオリジナルを踏襲しているから、時間が戻ったような不思議な気分だ。またトレーシー家の人々を始め、人物の顔と動きは、CGなのにどこか人形っぽい。これもまた、ファンのための意識的な仕掛けだろう。

ただしペネロープ嬢はやけにギャル風で、がっかり。 かつての“レディ・ペネロープ”の英国貴族らしさと、黒柳徹子さんの声が少し懐かしい。

(日刊ゲンダイ 2015.09.08)

遥か南の島 2015 オアフ②

2015年09月09日 | 遥か南の島 2015~16/18
ワードセンターの映画館


「0011ナポレオン・ソロ アンクルから来た男」を鑑賞


















「倉本聰 トークライブ」の開催

2015年09月08日 | テレビ・ラジオ・メディア


今週末、札幌で開催される市民公開講座「倉本聰 トークライブ」に、司会&聞き手として参加します。


全日本病院学会 市民公開講座

倉本聰 トークライブ
「ヒトに問う~自然・人間・命」

司会・聞き手:碓井広義(上智大学文学部教授)

日時:9月12日(土)午後3時~4時(午後2時45分開場)
会場:ロイトン札幌 3階ロイトンホール


入場無料(お申込み不要)
定員 先着500名
※当日定員を超えた場合はご入場できないことがあります

お問い合わせ:
第57回全日本病院学会in北海道 運営事務局電話
011-272-2151

詳細について:
http://www.c-linkage.co.jp/ajha57hokkaido/program.html

テレビは、いかに戦争の記憶を引き継ぐか

2015年09月08日 | 「北海道新聞」連載の放送時評



北海道新聞に連載している「碓井広義の放送時評」。

今回は、8月の終戦特番について書きました。


  
終戦特番 
美化せず再現 戦争のリアル

 敗戦から70年の今年8月。様々な終戦特番が放送された。今後も新たな戦争が起きないようにするために、過去の戦争の記憶を引き継ぐことが重要だ。

 まずドラマだが、最も見応えがあったのは、堀北真希と成宮寛貴の「妻と飛んだ特攻兵」(テレビ朝日)である。舞台は満州。特攻兵を訓練していた少尉(成宮)が、終戦後の8月19日、ソ連軍に対する特攻作戦を敢行した。しかも彼が操縦する戦闘機の後部座席には、結婚から間もない妻(堀北)が乗っていたのだ。一瞬耳を疑うが、実話である。

 当時、満州には多くの民間人が開拓団として入植していたが、日本軍は彼らを見捨てるような形で撤退していった。このドラマでは、開拓団の人たちがどれほどの辛酸をなめたかも丁寧に描いていた。そして、彼らが避難する時間を稼ぐことを目的に、少尉たちはソ連軍の戦車に体当たりするのだ。

 物語全体は、いわゆるメロドラマではない。また戦争を美化する傾向もない。戦争が人々の大切なものを奪う理不尽さを、若い夫婦の短い生涯を通じて伝えていた。出撃前、成宮演じる少尉が基地に残る上官に言う。「これからの日本は、国が国民を苦しめるような、そんな国にならないことを願います」。


 一方、ドキュメンタリーで最も衝撃的だったのが、NHKスペシャル「カラーでみる太平洋戦争~3年8か月・日本人の記録~」である。見せてくれたのは、NHKが国内外で独自に収集した戦時中の映像だ。当時はモノクロ(白黒)フィルムによる撮影がほとんどだが、番組では最新のデジタル技術を駆使して、映像をカラー化していた。

 モノクロに色がついただけかと思っていたが、見事に裏切られる。南の島での壮絶な戦いや、戦時下の庶民の日常が、予想を超える生々しさで再現されていたのだ。戦争が、よりリアルなものとして伝わってきた。

 特に驚いたのは、戦場はもちろん、戦禍の街に横たわる死体の映像だ。これまでテレビで放送されたどんなテレビ番組と比べても、これほど多くの死体が画面に映し出された例はないだろう。制作側の勇気ある決断であり、そのおかげで、「良い戦争」も「正しい戦争」もあり得ないことを、あらためて認識することができた。

「国が国民を苦しめるような国」への傾斜が強まっている、戦後70年の今。テレビというメディアに何ができるか、何をすべきかもまた問われている。

(北海道新聞 2015年9月7日)

遥か南の島 2015 オアフ①

2015年09月08日 | 遥か南の島 2015~16/18









「ヨルタモリ」わずか1年で終了の真相!?

2015年09月07日 | メディアでのコメント・論評



発売中の「サンデー毎日」最新号に、「ヨルタモリ」終了に関する記事が掲載されました。

この中で、解説しています。


「ヨルタモリ」1年で終了の
「引き際の美学」

東京・湯島辺りにあるというバー「ホワイトレインボー」で、宮沢りえをママに、タモリと訪れたゲストでトークを繰り広げる。フジテレビ日曜夜の「ヨルタモリ」が、人気絶頂の中、9月末で終わる。なぜ?

「当初からタモリさんとは『1年だけ』の話で始まったので、円満な契約満了です。もっとも、局は続けてほしい意向でしたが、タモリさんの意志は変わらなかった。今のフジは失敗続きで他に終わらせるべき番組を抱える中、好評な番組を手放すことになり、かなりの痛手です」(フジ局員)

視聴者からも惜しむ声は多く、上智大学の碓井広義教授(メディア論)はその魅力をこう話す。

「毎回、ゲストから他の番組では聞いたことのない話が出てくる。タモリさんだからこそですが、通常のトーク番組とは違い、バーという設定だから、くだけた緩やかな雰囲気にゲストも合わせてくる。日曜の夜に、視聴者がちょっと贅沢な時間を過ごした感じが味わえる番組です」

トークの合間に、コントや即興セッションなどが見られることも、ファンの心をくすぐった。

「タモリがテレビに登場した頃から見ていた人にとっては、原点の『密室芸』に通じるある種の懐かしさがあった。ただ、十分なクオリティを保つには想像以上の時間とエネルギーを要し、手間がかかる。『ヨルタモリ』はタモリにとってフジに対する32年の『笑っていいとも!』への“お礼奉公”。1年やったからこの辺でご勘弁、ということでしょう」


ライターの吉田潮さんは、タモリの「引き際の美学」をみたと言う。

「ズルズルと番組を続ける大物もいる中で、素晴らしいです。タモリには『タモリ倶楽部』(テレビ朝日)や『ブラタモリ』(NHK)がありますからね」

著書に『タモリ論』がある作家の樋口毅宏さんは、「どうせなら和田誠や筒井康隆、ピアニストの山下洋輔らも出してほしかった。そこはつくずく残念です」

として、こう続ける。

「タモリにとって番組を1年で終わらせることに意味なんてない。何で終わらせるんですかと聞かれても、はぐらかすだけでしょう。『いいとも!』終焉によって王座から降りたのだから、もういいんです。他者だけでなく、自分の肩の力も抜く、煙に巻くのはタモリの生き方なんです」

前出の碓井教授は「一年の約束だった」という番組の終わり方を「フジを傷つけずに別れる一番良い方法」だと言う。

「ただ、タモリにも見限られたフジ、という印象がついてしまった感はある。局のイメージとしても失うものは大きいですね」


“タモリロス”に陥るのは視聴者よりフジ、か――。

(サンデー毎日 2015.09.13号)


遥か南の島 2015 マウイ⑤

2015年09月07日 | 遥か南の島 2015~16/18
ザ・リッツ・カールトン カパルア

















ラハイナ浄土院


パーティー!






パーティーの主役はマヒナちゃん(1歳)



書評本: 小熊英二『生きて帰ってきた男』ほか

2015年09月06日 | 書評した本たち



慶大SFC(湘南藤沢キャンパス)総合政策学部の小熊英二教授。

かつて、講義に熱中するあまり、教壇から転がり落ちたこともある、異能の先生です。

2012年夏、脱原発と民主主義の再建を求めたデモの様子をカメラに収め、最近、ドキュメンタリー映画として完成させてしまいました。

タイトルは『首相官邸の前で』。

うーん、見てみたい。


「週刊新潮」の書評欄に書いたのは、以下の本です。

小熊英二
『生きて帰ってきた男~ある日本兵の戦争と戦後』

岩波新書 1015円

今年90歳になるシベリア抑留体験者がいる。名前は小熊謙二。生まれは1925(大正14)年で、三島由紀夫と同じく、昭和時代には年号がそのまま年齢を表した。

数年前、謙二は研究者の「聞き取り」の対象となる。語ったのは子供時代、19歳での徴兵、満州の航空通信連隊、収容所生活、敗戦から3年後の復員、そして長い戦後の日々。聞き手は、気鋭の歴史社会学者である息子・英二だ。

謙二の話を軸に構成された本書だが、単なる回想録や戦争体験記ではない。戦前・戦後を縦断する生活史でもあるからだ。庶民にとって戦場が非日常的な場であるならば、戦争に行く前の家庭や仕事という日常はどんなものだったのか。また戦争から帰った後、どのように生きていったのか。本書では、それらを同時代の社会状況とリンクさせながら記述していく。著者が目指したのは「生きられた二〇世紀の歴史」である。

驚くのは、謙二の記憶の確かさと、その記憶を感傷や思い入れで修正したりしないことだ。だからこそ、当時の“普通の人々”の実感や本音を知ることができる。たとえば満州での所属部隊では塹壕を掘るなどの防衛準備も、ろくな訓練もなかった。謙二いわく、「軍隊は「お役所」なんだ。(中略)命令されなかったら何もやらない」。また、シベリアでソ連軍の冬季衣料を目にして日本軍の貧弱さを痛感。「あんな防寒装備でよくソ連軍と戦うつもりだったものだ」と振り返る。

生還した謙二だが、仕事も生活も安定しない。選挙では、アンチ保守政党で共産党や社会党に投票したが、「社会主義だの共産主義だのには、まったく夢は抱いていなかった」。同時に、「戦前日本の軍国主義はもっとまっぴらだった」。

人生の苦しい局面で最も大事なことは何かと問われた謙二は、こう答える。「希望だ。それがあれば、人間は生きていける」。


清泉 亮 
『十字架を背負った尾根~日航機墜落現場の知られざる四季』
 
草思社 1944円 

前作『吉原まんだら』で、知られざる“吉原の女帝”の軌跡に迫った著者。本書では、30年前の事故現場を守り続けてきた、名もなき人たちの無償の行為を描いている。そこに暮らす村人が受けとめた「唐突にして深く永劫に刻まれた縁」。もう一つの鎮魂の姿だ。


小路幸也 『怪獣の夏 はるかな星へ』
筑摩書房 1620円

著者初の怪獣小説は、往年のウルトラ少年たちへのお中元だ。1970年夏、小学生が汚れた川で見つけた怪獣の絵。それが事件の発端だった。奇妙な機械人間と巨大怪獣が町を襲い、4人の少年少女と謎の青年が立ち向かう。読後、空を見上げたくなること必至。


海老坂 武 『自由に老いる~おひとりさまのあした』
さくら舎 1512円

誰にとっても老いは未知なる体験だ。何が変わり、何が変わらないのか。準備できること、できないこと。ここは先達の“実感”から学ぶべきだろう。ベストセラー『シングル・ライフ』の著者も今年81歳。自分らしい老いのスタイルを探る参考書として最適だ。

(新潮書評 2015.09.03号)


<追記>

『生きて帰ってきた男~ある日本兵の戦争と戦後』が、「小林秀雄賞」を受賞したそうだ。

おめでとうございます!小熊先生。

選考委員の皆さんの慧眼に、拍手です。

ちなみに、「新潮ドキュメント賞」は、永栄潔さんの『ブンヤ暮らし三十六年 回想の朝日新聞』(草思社)に決まったという。

こちらも、発売直後に一読し、当書評欄で取り上げさせていただいた本なので、書評子として嬉しく思います。

遥か南の島 2015 マウイ④

2015年09月06日 | 遥か南の島 2015~16/18
マウイ名物の虹











モンタージュ カパルア ベイ












遥か南の島 2015 マウイ③

2015年09月06日 | 遥か南の島 2015~16/18
カパルアの朝


マウイ消防署ナピリ分署



地域限定!ナピリ分署Tシャツ





ご好意により防火服試着体験。重いです!




















拉致被害者救出「ブルーリボンバッジ」は単なる小道具か?

2015年09月05日 | メディアでのコメント・論評



TBSがドラマで、北朝鮮拉致被害者救出運動のシンボル「ブルーリボンバッジ」を使用。

産経新聞に、その使い方の是非をめぐる記事が掲載されました。

記事の中で、解説しています。


印象操作か? 
拉致解決のブルーリボン 
TBSドラマで悪徳代議士に着用

 8月31日放送のTBSドラマ「SP八剱貴志(やつるぎたかし)」で、北朝鮮による拉致被害者救出を祈るシンボルであるブルーリボンバッジを贈収賄事件で逮捕される政治家役につけていたことが3日、分かった。TBS広報部は「他意はなかった」と説明するが、被害者家族らは救出運動に対して悪印象を持たれかねないことを懸念し、改善を求めている。

 番組は警視庁を舞台にしたドラマ。その中で、便宜を図る見返りに業者から賄賂を振り込ませたして、逮捕される政治家の胸にブルーリボンバッジがつけられていた。

 「悪役」ととられかねない政治家に拉致問題解決を祈るシンボルであるバッジをつけさせる演出が問題だとして、東京都荒川区議の小坂英二氏は1日、TBSに抗議し、事実関係を確認。TBSの担当者から説明を受けたという小坂氏によると、番組の企画、制作はTBSとは別の制作会社が担当した。

 着用理由について担当者は、ニュースなどで安倍晋三首相をはじめ多くの国会議員がバッジを着用しているのを見て「(バッジを付けることで)政治家っぽい雰囲気を出せると思った」などと説明したという。

 産経新聞の取材に対し、TBS広報部は「(バッジは)ドラマの小道具として他意なく用いたが、配慮に欠けていた。今後は注意していきたい」とコメント。バッジ使用の経緯や理由は「担当者が不在のため、答えられない」とした。

 昭和53年8月に拉致された増元るみ子さん(61)=拉致当時(24)=の弟、照明さん(59)は「ブルーリボンは北朝鮮に対する圧力で、多くの人が付けることで『日本人は拉致被害者を忘れていない』という無言の意思表示だと思っている」と説明。ドラマでの使用によって、視聴者の被害者救出運動やブルーリボンに対する印象が悪くなる恐れもあるとして、「イメージダウンにつながるようなことはやめてほしい」と話す。

 拉致問題を調べている「特定失踪者問題調査会」の荒木和博代表は、TBSが「他意はない」としていることに関し、「人の命がかかっている拉致問題をきちんと考えているかどうかがそういうところに出たのではないか。深刻に受け止めてもらいたい」と話す。

 上智大の碓井(うすい)広義教授(メディア論)は「北朝鮮による拉致問題が政治的、外交的に大きな問題として取り上げられる中、単なる小道具としてバッジを扱ったのであれば、あまりに無神経な振る舞い」と指摘。「仮にバッジを付けることで、いい人を装う悪役との設定であったとしても、実際に必死な思いで活動している人たちがいる中では小道具一つも細心の注意を払って用いるべきだ」としている。

(産経新聞 2015.09.04)


遥か南の島 2015 マウイ②

2015年09月05日 | 遥か南の島 2015~16/18












浄土院の原源照先生









洗車用スポンジ手袋

遥か南の島 2015 マウイ①

2015年09月04日 | 遥か南の島 2015~16/18
通いはじめて33年目。33回目のマウイ島。


ラハイナ浄土院