

真夏の太陽待ち焦がれてる


2年前の7月3日。朝から瓦に雨がたたきつけていました。すごい雨です。しかし、川の水はそんなに増水もしておらず、いつも通り学校に出勤しました。そして生徒たちもいつも通り登校してきました。そんな普通の雨の朝の光景でした。
それが一変します。
学校についてしばらくすると、「川の水が相当出ているよ。家が浸かるかもしれない。」と子どもたちから電話がありました。テレビの全国版のニュースを見ていると、家が出てきました。
家の向かい側にある川を監視するカメラで撮った映像が映し出されています。ほんの何時間前とは違った恐ろしく形相した川の表情です。轟々と濁流が流れています。
いろんな情報が入ってきます。「○○の家が浸かった。」と近所の方からも電話をいただきました。しかし、ニュースを見ながらも、生徒たちをどのように帰すのか、校区内の危険地帯はないのか・・・当時のPTA会長さんとも十分協議しながら、全員の下校をさせていきました。
勤務時間が終わり、帰途に着くと、行きの道とは違った残酷な姿が車窓から見えてきました。倒れた塀、水に浸かった家、壊れた道路、崖崩れなどと「爆弾が落ちた」と思わせるような道々でした。

そんな2年前。そして2年後の今日を迎えました。
あのときよりも雨の量は少なかったのですが、朝から大雨警報。どんどんと雨が降ります。学校の川の近くでは、国土交通省に委託された業者の方が川の水量を見ていました。

すごい音量で水が増えているサイレンが鳴り響いていました。
インターネットなどで雨雲の動きを見ながら、生徒たちへの対応をしていきました。まずは、
○授業が終わってから、生徒たちを安全に家に帰らせる。
が使命です。先生方とも協議をしながら、取り組みをしていきました。大雨警報の中、無事に1日が終わったことでほっとしています。

雨の朝は、車で来る生徒が多いので、車で乗降するところに立ちました。「雨がたいしたことがないといいですね。」と何人かのお家の方の言葉。やっぱり心配していました。同じ災禍が降りかかることのない一日になり安心しました。
お家の方が迎えにくるのを先生方が子どもたちと待っていました。

「今日は被害がなくて良かったですね。」と学校の周辺を回っているときの学校の近くの方の言葉で今日はおしまいとなりました。