これからの時代を創る子どもたち
優しい社会に優しい未来を
学校では「総合的な学習の時間」が教育課程の中に位置づけられています。1年生で年間50時間、2.3年生で70時間授業をしていきます。1年間を35週として考えるので、2.3年生では1週間に2時間の学習の時間があります。
脱ゆとり教育で総合的な学習の時間は、「基礎知識を軽視」しているので、削減の方向にありましたが、活用力の向上を求められるようになると、またこのところ充実を求めるようになってきました。
昨日は「中津市授業研究会」で「総合的な学習の時間」の実践報告や文部科学省から教科調査官を招聘して「協同的な学び~総合的な学習の時間を通して~」という講演がありました。
話の中で、これからは「変化が激しい時代」になっていくということでしたが、上に立つ人の思いで変化がつけられるのではなく、総合的な学習が必要ならば、長期的にしっかりと教育課程の中に位置づけていくことが大切であると感じました。
話を復習のためにまとめると、総合的な学習の時間は、変化の激しい社会に対応して、自ら課題を見付け、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、よりよく問題を解決する資質や能力を育てることなどをねらいとすることから、思考力・判断力・表現力等が求められる「知識基盤社会」の時代においてますます重要な役割を果たしていくと言われていました。
企業が大学に対しての期待が日本経団連の調査によると、
「知識や情報を集めて自分の考えを導き出す訓練をすること」
「理論に加えて、実社会とのつながりを意識した教育を行うこと」
「専門分野の知識を学生にしっかりと身につけさせること」
がベスト3に入っていました。
ゆえに、これからの社会は、知識の習得とともに「実社会で活用できる汎用的能力の育成」もっとわかりやすく言うと、「何がわかったか」だけではなく「何ができるか」を追求していく態度を育成することにあるというのです。
そのため、分析を伴い、双方向性を求め、探求的で協同的に学ぶ「総合的な学習の時間」が重要視されるのです。
「課題の設定」「情報の収集」「整理・分析」「まとめ・表現」という探求のプロセスを繰り返していくことが大切と言います。繰り返しの中で、生徒が自分の考えを持ったり、明らかにしたり、さらに次の課題を見いだしたりできていきます。
そこが「体験学習」と「総合的な学習の時間」の違いです。
中津市の小学校の先生が、小学校で取り組んだ「中津干潟」についての実践も発表されました。
ちょっとややこしい文章になりましたが、これから小学校・中学校・高校ではこのような「総合的な学習の時間」がクローズアップされていきます。