果樹園の風

愛知県豊橋市で無農薬のレモンを栽培している河合果樹園です。
目指せ!楽しむ農業、楽しませる農業!

心配の種と森の中の競争

2018年04月03日 14時41分52秒 | 日記・エッセイ・コラム
6月の気候に露地みかんの花芽があっという間に目視できるようになった。
剪定作業が滞っている中、慌てて大雑把に剪らざるをえない。
老眼と衰えた動体視力では瞬時に花なのか芽なのかの判断は難しい。
長年の感と後々の代替え管理でやり過ごしていきたい。
無農薬レモンと無農薬レモネーディアは完全に私の手から離れていった。
レモネーディア露纏が少しと後は加工品なので、
最高レベルの集中力は隠しておけそうだが心配の種は探せばいくらでもある。
この温度だとせっかく小さな実になっているレモンが落ちてしまわないか例年のごとく心配。
ここ2年悩まされているだけに、週末の雨の後の低温に期待することにしよう。

みかん山のみかん園、その脇の荒れ果てた元みかん園は
防風林の痕跡を残して雑木の森へと戻っていく。
そこは春は芽吹く若葉の香りに包まれ、
夏は落ち葉が醗酵した香りを醸しだし、
秋は黄色や赤に紅葉した葉が目を楽しませてくれ、
冬は乾いた落ち葉の音が耳に心地よい。
人間から見ればそこには心地よさばかりの美があるが、
そこで生きる木々たちは常に競争原理の中に身を置くことになる。
長いこと気づかずにいたのは、蔓性の木は立木に絡みつき太陽光線を優位にえることで、
立木に勝つことができると思っていたこと。
しかし、立木は蔓性の優位性をいかにやり過ごすかという術を見いだした。
その術というのは巻き付かれた蔓性の木を、
立木が成長スピードを上げて自らの体内に取り込んで食べてしまうというもの。
みかんであれば絶対に枯れてしまう。
それは環状剥皮と同じ原理で、花ばかりの状態になって弱って枯れるという競争。
画像は立木が蔓を取り込んで幹に模様ができている。
道管と師管はどういうふうにつながっていくのか?、
蔓の細胞はどうなっていくのか?
栄養として使われるのか?
個人的興味は尽きないが、その木を切って確かめる行為はかわいそうで見合わせた。

河合果樹園 http://kawaikajuen.jp/






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