無農薬レモンの収穫も終わり、あわただしく剪定をしている。新芽と花が咲く温室の中で集中して枝を整理していく。花の香りと枝の切り口の香りがとても心地よい。迷わずに正確に切ることができるようになるには、器用な人で10年ほどの修行が必要である。切っている作業中は一切の音も聞こえないほど集中しているのだが、多くの無農薬レモン愛好者から頂いた励ましのフレーズだけはふと頭をよぎっていく。来シーズンもお送りできるかは自然相手のためやっぱり不安に思う。強気の虫、弱気の虫が交互に飛び交いながらの作業である。
9月下旬から4月上旬までのロングラン収穫のためレモンの木はとても痛々しいぐらい弱っている。美味しくて安全なレモンを作るのと引き替えに、通常では考えられないほど木が弱ってしまうことは仕方がないが、こういった生産現場のこともみなさんにお伝えしなければ、『食の安心』は現実にならないと思う。これから木を回復させながら、実を止める難しい作業が続く。
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