河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

僕の明日を照らして

2011-02-04 22:51:22 | 読書(小説)
瀬尾まいこ、筑摩書房。
たまたま「おれのおばさん」に続いて児童福祉小説。
児童虐待。
母の再婚相手に、突然切れられ殴られる中学生隼太(しゅんた)。
しかし、隼太はその男、優ちゃんをかばい続ける。
そして、二人で、虐待の道から逃れる方法を試行錯誤する。
深刻だけど、不思議な味わいの物語。
隼太は母子家庭で育ち、母がスナックで働く夜一人で過ごすのが怖くて、
そこに現れた、一人きりでいなくてもすむ相手に去って欲しくない。
わかるような、わからないような。
子供だからと、おとなが全部決めてしまうのがいやだったのか。
ともかく、二人は努力し、無事解決したかに見えたが。
そこで終わっちゃうの?ってラスト。
気付くと隼太の気持ちになっている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

異界より落ち来る者あり

2011-02-03 21:54:36 | 読書(小説)
香月日輪、理論社。
大江戸妖怪かわら版というシリーズの1作目。上下巻。
この人の本は読んだことなかったので読んでみた程度。
ううんむ、子ども向けすぎた。
妖怪ばっかりが住んでいるパラレルワールド。
どうやら現代から迷い込んでしまった少年。
雀と名付けられ、こちらの世界でかわら版を書く記者として
あたらしい人生を始める。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おれのおばさん

2011-02-02 21:29:39 | 読書(小説)
佐川光晴、集英社。
面白かった!
この人、北大法学部出身で、なぜかと畜場で作業員してたことのある人で、
この小説のなかに、北大の青テントだの恵迪寮だの、
獣医学部やと畜場も出てきて、公衆衛生獣医師の私としては面白い。
ストーリーは、父親が横領して逮捕されちゃった少年が、
両親から離れて伯母の経営する児童福祉施設に入れられて、
でも周囲の大人たちに守られて生きてくってような人情話。
ええ話や~
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光の指で触れよ

2011-02-01 22:38:42 | 読書(小説)
池澤夏樹、中央公論新社。
最近読書頻度が落ちている。
「すばらしい新世界」の続編。
前の話でベストカップルみたいに描かれた
天野林太郎とアユミの夫婦。
そして森介と可南子(キノコ)の兄妹。
家族は、林太郎の不倫という事件で、崩壊。
もともと新潟の全寮制高校に入っていた森介と、
東京の林太郎と、ヨーロッパへ飛び出したアユミとキノコ。
最初は作者、次に林太郎、アユミ、美緒、森介と、
視点をころころ変えながら、夫婦の魂の行方を描く。
妙にリアル。
夫婦はどうなっちゃうんだろうと森介の気分で読んだ。
風力発電から、畑をつくる話へ。
理解はできる。面白いと思う。でもううむと何か引っかかる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする