河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

ケルトとローマの息子

2010-07-29 07:17:20 | 読書(小説)
ローズマリー・サトクリフ、ほるぷ出版。
座礁したローマの船から流れ着いた残骸のなかで
父と母にきつく抱かれて生き延びた赤ん坊。
ケルトの一族に拾われ、戦士として育てられるが、
9歳の時一度は戦士として認められたものの、
ベリックの人生は、二転三転しても悪い方へばかり
転がっていくことになる。
ケルトの氏族を追放され、ローマへ行こうとして、
奴隷に売られ、主人の息子に嫌われいじめられ、
とうとうガレー船のこぎ手となってしまう。
最後にやってくるのも、すごい幸せかというと、
ほどよいという程度で、実の父母のことが分かるでもなく、
そういうあたりは、もっともらしくていいと思う。
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大海の光

2010-07-26 20:11:25 | 読書(小説)
アニカ・トール、新宿書房。
ステフィとネッリの物語4冊目、最終巻。
時が経って、ドイツが敗戦する日を迎えた。
ステフィは1年飛び級で高校卒業間近、
ネッリは島で小学校を卒業する歳になった。
ステフィの失敗しない秀才ぶりは健在で、
お話だなあと思うのは、児童文学ってことにしとくけど、
スヴェンとの関係は、あれでいいのかなあ。
面白いくらいにダメダメ青年だけど。
これまで、ステフィ目線で物語が進んでいたけど、
本作はネッリと半々で描かれ、「浅はかな妹」像が
ちょっぴり修正される。

ウィーンから来たステフィたちにとって、
スウェーデンは世界の果てだったけど、
海はまだまだ続いているのだと知った。
海の向こうに、希望はまだあるのだ、というラストを
象徴するようなタイトルだ。
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魔使いの過ち

2010-07-25 13:26:13 | 読書(小説)
ジョセフ・ディレイニー、東京創元社。
「過ち」とは、どの行為のことを指すのだろう?
前巻で、魔王がこの世に呼び出されてしまった。
14歳になった魔使いの弟子、トムは、師匠の指示の元、
兄弟子に当たるアークライトから教えを受けることに。
しかし、水魔女がアークライトをさらってしまった。
闇に立ち向かっているのか、引きずり込まれるのか、
アリスの真意もつかめないまま。
続くなあ。
次は、魔使いの犠牲(仮)かあ。
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グリーン・ノウの川

2010-07-22 19:28:30 | 読書(小説)
ルーシー・M・ボストン。
シリーズ3作目。
終わりが唐突な気もするけど、
アイダとオスカーとピンの過ごす夏休み。
子ども中心の目線がいいなあ。
子どもの行動としては不自然なところは全くない。
あの川でボート。いいねえ。
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ひなぎく純真女学園3

2010-07-19 17:33:35 | 読書(マンガ)
完結。
本の色はピンクだし「百合」とか書いてあったけど、
最後の最後はかなり健康的。
男子は男子ばっか、女子は女子ばっかで
かたまっちゃうあの年頃を描いただけであって、
樫宮アミは普通の女の子だ。
生成さんとのすれ違いっぷりがやっぱすごい。
身分の違いは埋まらないんだと・・・
ふくやまさんは庶民なんだろうなあ。
あとがきのトラックを見るにつけても。
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