河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

REVERSE(リバース)

2007-05-30 19:15:10 | インポート
石田衣良、yorimo(読売新聞)のネット小説。
先週の金曜日発信の分で完結。
ストレートなラブストーリー。
yorimoではほかにも2つ小説があるけど、
どう共感していいのか分からないような、なんともマイナーな感じで、
この作品が一番取っつきやすかったから毎号欠かさず読んでた。
ネットではアキヒトと名乗り男のふりして女の子とチャットしていた千晶だが、
相手のキリコも実は秀紀という男性が演じていたっていう話。
ばりばり男性に負けじと働く千晶だが、心のよりどころが、キリコだった。
一方の秀紀も、迷ったときの相談相手にアキヒトをまず選ぶ。
馬が合うなら、中身が逆でも僕らはこれでいいんじゃない、っていう話。
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とりぱん3

2007-05-27 20:53:53 | 読書(マンガ)
続くなあ。
生き物えにっき、だね。
冬の間は鳥のえさ台にたかる鳥どもを観察、
引っ越して自分の庭を手に入れたせいか、
観察の矛先が、鳥のえさ、青虫にうつった。
いままでこれほどまでに青虫を書いた漫画があったろうか。
猫顔の青虫が最強だったが。
2巻でカマキリのえさとなる芋虫の描きぶりがなかなか良かったのだが、
3巻はもっとすごい。ドライだ。
青虫に感情移入するかに見えて、してないのがえらい。
世の中さあ、人の数より虫の方が多いんだから、
身の回りにいる虫に目を向けてみてもいいよねえ。
私は昔から青虫好きだから、かなりOK。
キアゲハのどでかさは、うひー、さすがにさわりたくないけど、
やつはきれいだよねー。
やたらに詩人なのと、私端っこ生きてるんで!って感じの部分は、
あんまり気にならなくなってきた。
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てのひらの中の宇宙

2007-05-25 22:17:14 | 読書(小説)
川端裕人、角川書店。
母が癌で闘病中、二人の子ミライとアスカを預かる父。
5つの章のうち、1つだけ母が語り手、あとはとうちゃん。
著者の経歴を知っているためかどうか、とうちゃんはどうにもインテリくさい。
東大卒の子は5歳で素粒子を理解するのか。
まあ、それはおいといて。
ネイチャーサイエンス風味の小話の集合体。
根底にあるテーマは、今、母親が死んでしまったら、子どもたちに、
どう説明したらいいんだろう?ということ。父親の悩みですな。
個体と全体があること、進化のこと、宇宙のこと、命はつながっている。ということ。
巨大かめペタの物語や、川遊びでのガサガサ(生き物探し)、大理石のアンモナイト探しなど
を通して、成長するミライ少年は頼もしいんだけど、賢すぎ?
とうちゃん、これかいたいぞー。とうちゃん、ママは、死なないよな。
この子のしゃべりはかなりいい感じ。移りそう・・・。
主人公は作者の分身だとすると、奥さん目線のお話が、ちょっとかゆい。
自分をそうみてんのかな?とか。
しかし、子供の頃の自分がでてくるあたり、この間のシノダ!そっくりでそのタイミング
(この2冊を同時に借りてきた)ってのがなんだか面白い。
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シノダ!鏡の中の秘密の池

2007-05-20 12:46:47 | 読書(小説)
富安陽子、偕成社。
児童文学。信田家の物語3冊目。
信田家の3きょうだい、ユイ、タクミ、モエ。
ユイが風の耳、タクミが時の目を持ってて、モエはなんだっけ。
お母さんは、キツネ。お父さん人間。
信田といえば、キツネだけど、お父さん側の名字なんだよね。
そのあたりはつっこむなって?
何も知らないお父さんのお母さん(おばあちゃん)が泊まりに来るってので、
信田家は大わらわ。
だってお母さんの親類が時と場所関係無しにやってくるのが日常だから。
しかも、なぞの鏡台が来てから、不思議なことが起こるし。
主題は、お父さんの子どもの頃のノスタルジー。
キツネを嫁にするくらいのお父さん、自然と一緒に育ってきたんだねえ。
題材は、かなり和風。
なのにラスト、モエが無邪気にいう。
「池の主に、クリスマスプレゼント」
今時の日本だわ。作者はきっとわかって書いてんだろうな。
けっこういろいろリアルに書いてある。
まだまだ続きが出そうかなー。
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小説ノアの箱船

2007-05-19 22:16:27 | 読書(小説)
デイビッド・メイソン、ソニー・マガジンズ。
なんでまたこんな本を。って訳者が金原瑞人ってのが一因。
聖書の、ノアの箱船の物語。
聖書読んでも、ふーん。ってかんじだけど、
ノアとその妻、3人の息子セム、ハム、ヤフェトとそれぞれの妻ベラ、イリヤ、ミルン。
それぞれの個性がはっきり描かれ、生身の人間の物語に仕立て上げられている。
それぞれの喜怒哀楽、相性の問題、考え方の違い、老いやセックス、精神の成長など。
ほんとにいろんなものが描かれている。
章ごとに語り部も違うので、訳すのも面白いんだろうな。
動物集めや箱船での7ヶ月の維持管理など、細部が面白い。
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