北村薫、文藝春秋。
ベッキーさんシリーズ、三部作完結編。
メンバーは替わらず、花村英子と周囲のお嬢様方を中心に
お話は進むのだが、ルンペンだとか、ドッペルゲンガーだとか、
ブッッポウソウ(都市で鳴くと不吉らしい)といった
なんだか暗い話題が続く。
「不在の父」滝沢家の子爵の、やるせなさ。
「獅子と地下鉄」では、英子は浮浪児に取り囲まれる。
無邪気な富裕層の道楽を描きつつ、垣間見える現実。
そして、最後の「鷺と雪」では、時代の足音が聞こえそうな、
緊迫感のあるペッキーさんと桐原勝久の会話が。
時代の再現ぶりが面白いんだけど、この時代は、今とつながってるはずなのに
いったいどうしてこんなに変わってしまったんだろう・・・と考えた直後に、
このラストシーン。2・26事件。なるほど。
英子のみた夢、雪の中の鷺のシーンがもの悲しい。
「善く敗るる者は滅びず」
ベッキーさんシリーズ、三部作完結編。
メンバーは替わらず、花村英子と周囲のお嬢様方を中心に
お話は進むのだが、ルンペンだとか、ドッペルゲンガーだとか、
ブッッポウソウ(都市で鳴くと不吉らしい)といった
なんだか暗い話題が続く。
「不在の父」滝沢家の子爵の、やるせなさ。
「獅子と地下鉄」では、英子は浮浪児に取り囲まれる。
無邪気な富裕層の道楽を描きつつ、垣間見える現実。
そして、最後の「鷺と雪」では、時代の足音が聞こえそうな、
緊迫感のあるペッキーさんと桐原勝久の会話が。
時代の再現ぶりが面白いんだけど、この時代は、今とつながってるはずなのに
いったいどうしてこんなに変わってしまったんだろう・・・と考えた直後に、
このラストシーン。2・26事件。なるほど。
英子のみた夢、雪の中の鷺のシーンがもの悲しい。
「善く敗るる者は滅びず」