河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

東京湾 海中高校

2014-07-27 12:32:48 | 読書(小説)
青柳碧人、講談社文庫。
あんまり暑いから、涼しそうなのをひとつ。
よくもまあ、細かい設定を考えたなあ。
千葉県が東京湾につくった海中都市、海中市。
電車がそのまま海中へ接続する。
海中では長持ちするシーコンクリートでできていて、
水中原付も走っている。
海中市で生まれた夏波(なつは)たちに、
その夏に起きた出来事。

一方、高校教師の牧村が、新聞部の生徒に、
高校時代の話をせがまれる。
なぜ、海中市は、なくなってしまったのか。
牧村先輩、いい感じだ。
妙に細かい設定も面白い。
高校生的にも、未来がある感じで、いいねえ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

山の六日間

2014-07-27 12:25:58 | 読書(小説)
北村薫、角川書店。
相変わらずの女性ぶり(?)
アルプスに登る、出版社の編集の女性の山遍歴。
アラフォーで、副編集長とかまかされる年頃。
山行きの準備の描写や、山の様子は楽しいけど、
この人、危なっかしい。素人だ。
山登りの基本も知らないまま、単独行を続ける。
正直、これをお手本にされたら困るぐらい、ひどい。
山は14時までだよ。夜まで歩き続けるなよ。
体調管理もできてないし。
途中でコース変更するくらい、いつも無計画で、
登山届けを出している気配もない。
確かに、あとがきに、まねするなって書いてあるけど。
それにしたってひどいわ。
でもまあ、山は、面白いけどね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おれたちの約束

2014-07-27 12:20:34 | 読書(小説)
佐川光晴、集英社。
夏休みに読むにはいい感じ。
仙台の高校へ進学した陽介。
中本や菅野、留学生・周など、
個性豊かな仲間たちに恵まれ、
充実した高校生活を送る・・・
父が出所したと聞くまでは。
登場人物たちが元気に物語を運んでいく、
と言った感じ。
いつまでも続きそうだけど、次で第一部完。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

おれたちの青空

2014-07-26 13:44:46 | 読書(小説)
佐川光晴、集英社。
「おれのおばさん」続編。
湿っぽい題材の割に妙なポジティブさと、
北海道っぽいからっとした感じが
いいなと思ってたけど、続々続編が。。。
さらに続きの「おれたちの約束」読書中。
さらに続きが出たらしい・・・
うっかりめずらしく単行本で買ってしまって
ちょっと本棚が大変な感じ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海うそ

2014-07-22 11:08:02 | 読書(小説)
梨木香歩、岩波書店。
九州の遅島、という架空の島が舞台。
昭和初期。
許嫁に死なれ、父母に死なれ、大学の恩師にも死なれた
研究者が、島を訪ね、島の調査を行う。
地名と地形と言い伝えと、家の形や動植物など、
そこここの集落にすむ人を訪ねる。
海うそ、と呼ばれる蜃気楼。
うそごえ、とは何のことだったのか。

そして、50年後。
失われゆく風景。
そのなかに残る真実。
うそごえって自分の中に作ってしまった
蜃気楼のような城壁を超えるってことなのかな。
昭和初期の雰囲気をおもしろがってるだけじゃ、
過去に逃げてるだけなんだ。なんか直面した気分。
80歳のじいさんに共感する不思議。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする