河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

なんでネコがいるの?

2008-04-28 12:24:40 | 読書(小説)
ウィンディング、BL出版。
ぼくはきみのミスター、続編。
イヌバカな掌編。
前作では、ちっちゃなミスターが乗り込んできて
飼われてやってもいいよ、とうちに収まってしまったが、
今作は、主人公が結婚して、妻とネコがいる家で、
我らがミスターは、いやいやながら、ネコになれていくという・・・。
間間に入るわけのわからない物語がこのほんのメインか?
なんだかんだで、挿絵のミスターがかわいい。
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つくもがみ貸します

2008-04-28 12:20:21 | 読書(小説)
畠中恵、角川書店・・・なのか。
新潮社のシリーズと似たような装幀だなあ。
付喪神という、古道具が意志を持つようになった、妖怪たち。
お紅と清次の営む古道具屋兼損料屋には、
こういった道具たちが集まっていて、
清次たちは、古道具がしゃべるのに慣れてしまっている。
おはなしは、付喪神たちを斥候につかったりして
ちょっとした謎を解いていくのだが、
各話の根底には、お紅のさがす蘇芳(すおう)という香炉(または人)の行方と、
表向きには姉弟(ホントはいとこ)のお紅と清次の仲はどうなるかっつう話と。
ちょっとキャラクターは弱いような気もしますけど。
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タルトタタンの夢

2008-04-22 21:38:23 | 読書(小説)
近藤史恵、東京創元社。
うーん。面白かったんだけど。
小さなフランス料理屋での、日常の小さな謎ときのお話。
料理はうまそうだし、それぞれのお話はハッピーエンドだし、
じゅうぶん面白い1冊だとは思う。
なんかなーー。
キャラは弱いし、
謎解きが、あまり日常になさそうなものを使って、
これに違いない!っていうのが不自然。
特にスイカ。
あと、食べた日におなかを壊すサルモネラ食中毒はあり得なーい。
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ぼくのともだち

2008-04-20 14:11:24 | 読書(小説)
エマニュエル・ボーヴ、白水社。
1924年に書かれた本。
傷痍軍人である青年、ヴィクトール・バトン。
ともだちがいない、ともだちがほしい、とおもいながら、
3ヶ月に一度支給される300フランの年金で暮らしている。
左手が使えないから仕事もしていない。
周りの目は厳しい。
マイペースというか、なかば妄想の世界で暮らしてるバトン。
リュシー・デュノワ、アンリ・ビヤール、船乗りのヌヴー、
ムッシュー・ラカーズ、ブランシュ。
ともだちになりたいのになれない。
それもそのはず、自分でぶちこわしている。そして一人で悲しがっている。
ともだちって、対等であって、人のうしろを付き従うものではないはず。
とぼけた味が、面白いと言えば面白い物語だけどね。
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ホワイト・ティース

2008-04-17 22:51:56 | 読書(小説)
ゼイティー・スミス、新潮クレストブックス。
ジャマイカ人とイギリス人の混血女性が書いた、
世紀末ノンストップノベル。っていっていいのか?
主人公は、アーチーなんだろうな。
白人の、木訥なおじさん。彼が自殺未遂するところから始まる。
彼は、ジャマイカ人の混血女性クララと出会い、
けっこうな年の差にもかかわらず結婚し、女の子が生まれる。
もう一人、アーチーの親友、サマード。ベンガル人。
イギリス軍で戦争に行った経験を共有する二人は、
無二の親友となっている。
物語は、二人の3人の子どもたち、アーチーの娘、アイリーと、
サマードの双子の息子、マジドとミラトが成長し、
チャルフェン一家と関わりを持つようになったところから急速に動き出す。
作者、24歳の時に書いたらしいけど、おじさんたちの心理や、
白人、ベンガル人、ジャマイカ人たちの心理を、飄々と描く。
アーチーのような、人種の差異に偏見のない人は少ないけど、
この物語の中で、悩めるベンガル人もジャマイカ人も白人も、
ホントに同じ舞台に立っていて、とても好感が持てる。
人間描写だけでなく、宗教や動物学などストーリーもスケールがでかい。
上下巻、けっこう分厚かったけど、面白かったよ。
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