河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

ベジタリアンの文化史

2008-06-03 23:05:44 | インポート
鶴田静、中公文庫。
まー、なんとなく、読んでみた。
が、期待は裏切られた・・・って何も期待はしてないが。
ていうか予想通りかも・・・
知識不足と、むりやりベジタリアンつながりにしようというこじつけ感が強い。
イースト菌が添加物と言ってるあたりで、もうダメでした。
イーストフードのことだよね。
素人なのは仕方ないけど、だれかチェックしなかったんかなあ。

地球の資源をこれ以上枯渇させないために(守るとは言わんぞ)
肉食は、ある程度制限してもいいのかな、と思う。
資源は無尽蔵じゃないから、高級品でもいいのではと。
人間の主食を奪ってまで、肉を食べたりバイオ燃料作らなくてもいいよなあ。
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最後の場所で

2008-01-09 21:21:50 | インポート
チャンネ・リー、新潮クレストブックス。
コリアン・アメリカンの著者が、30代前半に書いたという作品。
韓国人の両親の元に生まれ、日本人夫婦の養子となり、
日本軍として戦争に従事した過去を持つ男。
医療器具を販売していたころ勝ち得た尊敬をあたため、
年老いた今、ひとりアメリカの片田舎に暮らす。
家族はいない。
養女(黒人)は、求められていないと思いつづけ、去った。
恋人(白人)も、後一歩で引いてしまい、去った。そしてもうこの世にいない。
原題は、ジェスチャー・ライフ。体裁の人生。
こつこつ働く。人に気を遣う。でも失敗するのはなぜだ。
従軍していたころに出会った韓国人の従軍慰安婦Kに出会い、
さまざまな体験をしたことも、一つかも知れないが、
育児を放棄した両親から別れ、日本人として育てられたあたりから、
なにかゆがんだのかも知れない。
それより何より、30代の青年が、1老人の心理を、
これほどまでに丁寧に描くのって、どんな心境だよ。
1人の人間の人生が、描かれていないところも含めて、
本当にうまく描かれていると思う。
決して、面白い話ではないし、何度も読みたい話ではないけど。
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安徳天皇漂海記

2007-08-22 21:21:50 | インポート
宇月原 晴明、中央公論新社。
鎌倉時代。
幼い安徳天皇が、壇ノ浦で敗れ、入水する。
しかし。
彼は、琥珀の珠に封入され、海をさまよう。
源実朝とその従者の夢にたびたび現れ、実朝を誘う。
2部構成で、前半は、実朝が死ぬまでの従者の少年の語り。
後半は、フビライ・ハンの元に身を寄せるマルコ・ポーロの見たもの。
安徳天皇が、何を求めていたのか、ほとんど明白にはならず、
そのあたりが、薄気味悪さ倍増。
実朝の描きぶりは、著者の思い入れがあるんだなあというかんじ。
日本の歴史を、近隣諸国からみた客観的な部分からも照らして、
重層的にしているあたりは面白いけど、
夭折した天子は、じゃあ、日本人ばかりじゃないだろうよなあ。
日本国外に遠征してるのに、日本人ばかりなの?なんてことも
思うけど、予想不可能、日本にあって日本にあらずな世界観が面白い。
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REVERSE(リバース)

2007-05-30 19:15:10 | インポート
石田衣良、yorimo(読売新聞)のネット小説。
先週の金曜日発信の分で完結。
ストレートなラブストーリー。
yorimoではほかにも2つ小説があるけど、
どう共感していいのか分からないような、なんともマイナーな感じで、
この作品が一番取っつきやすかったから毎号欠かさず読んでた。
ネットではアキヒトと名乗り男のふりして女の子とチャットしていた千晶だが、
相手のキリコも実は秀紀という男性が演じていたっていう話。
ばりばり男性に負けじと働く千晶だが、心のよりどころが、キリコだった。
一方の秀紀も、迷ったときの相談相手にアキヒトをまず選ぶ。
馬が合うなら、中身が逆でも僕らはこれでいいんじゃない、っていう話。
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