河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

えんの松原

2006-06-24 21:54:02 | 読書(その他)
児童書。以前に「鬼の橋」ってのをなぜか読んだ。なぜだったんだろう。
同じ人の本で、おなじく平安時代が舞台。前作より児童書臭くなくて面白かった。
同じような題材でも、荻原規子のは、マンガっぽく感じるんだけど、こちらはそうでもない。
なにが違うんだろー。
訳あって女装して伴内侍に仕える少年音羽(音羽丸)が、出会った少年憲平は、
怨霊に祟られていると噂される東宮(皇太子)だった。
内裏にはえんの松原といわれる暗い松林があり、恨みを持って死んだものたちが
黒い鳥となってすんでいた。憲平に取り憑いている少女の正体は。ってな話。
ラストのクライマックスが、映画みてるみたい。
黒い鳥を、憲平自ら受け止める。音羽が後ろから支える。死んだ父から教わったように、
腕をかまえ、呼びかけ、しっかりと足を踏ん張り・・・鳥がくる、受け止める、そして
「お帰り。会いたかったよ」
ハッピーエンドなところが児童書のゆえんかな。
歴史にはハッピーエンドはなかろうから。
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間宮兄弟

2006-06-21 23:36:57 | 読書(小説)
こんど映画がみてみたいんだけど。
30過ぎの冴えない兄弟の日常。なんかいいな。
冴えないまま、ちょっとした事件もおこるけど、何も変わらない。
江國香織は初めて読んだけど、まあ面白かった。
まだ映画みてないにも関わらず、兄弟のお母さん、中島みゆきか~どんな感じやろ
などと映画のチラシ参考に読んでしまった。
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ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

2006-06-18 22:49:31 | 読書(小説)
第5部。着実に終わりに向かって進んでいます。
図書館で、気が向いたときに、かつ借りられるときに借りて読むと、間がとても長く開きます。
なので詳細は忘れるんだけど、それなりに大筋は覚えているからすごいな。
物語にインパクトがあるんだろうな。
ハリー・ポッターが出てから、ファンタジーがはやっていろいろ出てるけど、
やっぱすごいわ、このお話。
ほら話の組み立てが細かくて、すべての事象に魔法界流の理由付けがしてあって、
世界に厚みを感じるんだなあ。
それよりも、もっと面白いなあと思うのは、主人公のリアルな反抗期ぶり。
ここまで反抗期なファンタジーの主人公がいままであったろうか!?ってくらい。
ストーリーが曲がってしまいそうなくらい、あまのじゃくなことをしている。
続きが最近出版されたけど、図書館で借りられるようになるまでのんびり待ちます。
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青空のむこう

2006-06-08 22:00:35 | 読書(小説)
アレックス・シアラーの出世作。ですね。
こういう、悪くいえばクサいやつはそんなに好きじゃない。
といいつつ読んだのは、訳者が金原瑞人だったからという。マニアックな。
死んだ少年が、言い残したことがあったので、あの世からこっちに戻ってきて・・・
というお話は、何がどうなるか読めちゃう。どこで泣かそうとしてるかとかも。
でもそこはシアラーで、ほかの作品読んでも思うけど、妙にリアルな嘘がつけるひとで、
死後の世界とか、そこの人々が考えていることとか、けっこう自然。
ハリー少年が、学校に出かけて、みんながみんなハリーをいつまでも
悼んでいる訳ではないという事実を知ったあたりは、あきらめよさすぎるんだけど。
死ぬ前の最後の言葉に後悔して、ハリーみたく伝えることができたらいいだろうけど、
本当はそうはいかない。この会話がいつ最後の言葉になっちゃうか分からない。
日々の言葉を、大事に発していきたい。
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後巷説百物語

2006-06-04 21:16:08 | 読書(小説)
京極夏彦。百物語の3冊目。
1冊目はほとんど記憶にない。妖怪はいないんだ、裏があるんだ、という話。
2冊目はちょっとスケールアップ。藩1個の運命をかえるような大仕掛け。
百介(ももすけ)は又市やおぎんたちのしかけに巻込まれたり利用されたり
どうにも、WOWWOWでやってたドラマのイメージと違うんだがまあいいか。
2冊目で明らかに、又市とは金輪際会うことはないまま年老いて云々という落ちが
ついているのに、なんで3冊目が?というあたりはうまく処理されていて、
逆に明治初期が舞台なので面白かった。おかしな4人組とか。
ひからびた老人になった一白翁(百介)は、別れてもやっぱり又市やおぎんたちの
影につきまとわれる。4人組が聞いてくるネタいちいち百介(と又市)の関わった
ものだったりするのは、偶然にしちゃやり過ぎだなあ。
なにはともあれ、最終話は、これまでの物語とタイトルすべてに落ちがついて、
めでたしめでたしというところ。
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