河太郎の読書日記

本とか映画とかいろいろ

わたしは、ダニエル・ブレイク

2017-05-30 00:06:37 | 映画
ケン・ローチ監督の最新作。
進富座。
痛快な、底辺社会のヒーロー。
すんごい社会的な作品。
心臓の病で倒れて、40年続けた大工の仕事を辞め、
医師からは仕事は無理と言われ、
しかし失業保険は蹴られて働けと言われ、
就業保険は、オンライン申請をして、
履歴書を作って努力している証を残せと言われ、
鉛筆で書いた履歴書を持って配り歩いても認められない。
パソコン申請なんて出来ないけど頑張ってやっても
エラーばっかでなかなか進まない。
踏んだり蹴ったりなダンだけど、
へこたれず、努力し続けるのだが。
ラストは、なんかもう切ない。
こんだけ凹まされても、ダンは周囲に優しく、
子連れのシングルマザー、隣の密輸入する若者たちを
助け、ところどころに救いがある。
助けてくれるのは貧しいものたちで、
役所はほんとにまあ、杓子定規な。。。
明るく切なく現代社会を切り抜く。
かなりの完成度。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パラダイス・ロスト

2017-05-24 00:03:00 | 読書(小説)
柳広司、角川書店。
シリーズ3冊目。
結城中佐の過去がわかるかと思ったけど、
そうは問屋がおろさないよなあ、という一編を含み、
似たようなスパイ話だけど、失敗しかけたり、
刻一刻と状況が変化していって上手く行くものも行かない。
フランスがドイツに降伏し、そろそろ三国同盟、
そして真珠湾とくるわけで、そうなるとスパイたちは
どうなるのかなあ。次で最後?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光圀伝

2017-05-21 14:09:32 | 読書(小説)
冲方丁、角川文庫。
「天地明察」で出てきた水戸光圀。
テレビの黄門様のイメージと全然違ってたのが気になってた。
でも、肉の歴史として、黄門様は牛肉が大好きで、
よく但馬から牛肉の味噌漬けを取り寄せてたっていう
小ネタは知ってたので、ああ、こっちの黄門様と一致するんだ、
と思った。
豪快で文武両道、力自慢だけど、唄を詠む一面もある光圀。
女子ウケしそうなお兄ちゃんはともかく、
兄への思いから仁義を通そうと全力で生きる。
光圀が編纂を始めた大日本史やら塾のことも知ってたけど、
なかなか面白く読めた。
最初に殺された彼は誰なのか?
ところどころ、先が示され、なんでそうなんの?と読み進める。
解説で筒井康隆が、この作品をSFと言い放ってたのも面白い。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

海街diary2~7

2017-05-21 13:53:20 | 読書(マンガ)
真昼の月、陽のあたる坂道、帰れないふたり、
群青、四月になれば彼女は、あの日の青空。
登場人物たちはなんかみんな知り合いの知り合いだったり
すぐそばの人とくっついたり、世間狭い感じするのと、
そんな中学生いるんか?ってくらいに
すずは大人びた考え方をするし、
まあマンガなんだけど。
あと、やたら死が身近。
すずの生い立ちからくるのか分からんけど、
死も老いも障害も、普通の生活のすぐとなりにあるもの。
そういうのが説教臭くもなくさらりと描かれる。
これって10巻くらいで終わるんかな。
すずがこの街から旅立ちそうだし、ちょうど良さげ。
(先の見えない長編嫌いですみません)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

蝉時雨のやむ頃(海街diary1)

2017-05-14 15:38:52 | 読書(マンガ)
鎌倉に住む三姉妹、幸(さち)、佳乃、千佳。
父も母も家を出ている3人のもとに舞い込んだ父の訃報。
山形を訪ね、腹違いの妹すずに出会う。
いろいろあってすずは3人の姉たちと暮らす決断をし、
鎌倉生活が始まる。
すずが中学生だけどなかなか気風がいい。
ゆるっと鎌倉の風景と日常を描いていていい感じ。
しかしなんであんなに千佳だけあんなんなんだろう・・・。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする