映画のフイルムは映像を記録するだけで、
音声は別にテープレコーダーを
廻さなければ,同時録音(同録=どうろく)の
映画は出来ません.
映画のワンカット撮りでは
、
映像のミッチェルキャメラをスタートさせると同時に、
音声のテープレコーダーを廻します.
後の編集の段階で,
映像と音声を同期(どうき=シンクロ)させるために、
カットの頭に「カチンコ」を打って,
映像と音声のスタートマークをつけます。
… … …
テレビドラマのVTR撮りは、
ビデオレコーダーに、映像と音声が同時に
記録されます.
編集の段階では撮像した映像と同時に
音声も再生されます.
運動会のアマチュアの8ミリカメラ(銀塩8ミリ)でも,
音声の同録は大変でした.
それが8ミリビデオカメラになって
簡単に同録ができるようになりました。
最近のコンパクトデジタルカメラの
動画モードで動画を撮ると,
カメラのどこについているのかマイクから
周囲の音声を拾って同録の動画が出来上がります.
機械の進歩はめざましいものがあります.
テレビドラマのVTR撮りでは、
映画のようにカットの頭に
「カチンコ」を入れる必要がありません.
VTRは構造的に映像と音声は同録されます。
ドラマの中抜きのシーンを撮る場合,
ADさんの秒読みの
「30秒前…」
「10秒前…」
「5,4,3,2、…」
のどなりで、VTR撮りは始まります.
… … …
大物映画スターさんはデビューから
「カチンコ」の音を聞いて
演技を始める習慣がついています.
それがテレビドラマのADさんの
「5,4、3、2、…」
で演技を始めるのに、
かなり戸惑いがありました.