初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

再びアンソニーカメラ

2010年09月23日 22時27分12秒 | Weblog



昔の街の写真館は乾板を使用していました.

感光材料に乾板を使用するのは

写されたお客さんのシワやシミを名人芸の写真師さんは

修正ニスを使って、消していました

その修正は乾板しかできませんでした.
 
乾板を使用するカメラとしてはアンソニーカメラが相場でした.

アンソニーはカメラを移動するキャスターのついた、

木製の大きなカメラでした

写真を写してもらう、お客をソファーに座らせて,

カメラを構えるのですが,

操作する写真師さんの姿がカメラの陰に

スッポリ隠れるほどの大きさでした

被写体のお客は、この大きなカメラに

狙われると、魂まで吸い取られそうに

感じられました.




やがて,乾板が世の中から消えてフィルムの時代になります

そして、馬鹿でかいアンソニーカメラも消えていきました.





最近の写真館は,カラーフィルムを使いますから,

カメラも,普通のカメラで

6×7、6×9フィルムサイズのロールフィルムを

使うカメラですから

アマチュア用のカメラよりすこし、大きいだけで、

アンソニーのような魂ごと持って行かれそうな

迫力は感じられません.

写真の出来上がりはともかく、

撮影の段階での迫力が感じられなくなりました






写真館が,乾板カメラを使った

大げさなアンソニーカメラを

使わなくなってから、

写真館で写真を撮ってもらう儀式のような

緊張した雰囲気が感じられなくなりました。