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コマーシャル写真の現場を
見せてもらったことがありました。
製品のアップの写真でした.
テーブルの後が背景となったL字型のテーブルの上に
ビロードのような敷物を敷いて
その敷物の上に,製品がセットされました.
… … …
そのL字型のテーブルのまわりに
ストロボライトが斜め上からのメインライト
L字型テーブルの後から製品のエッジを
引き立てる逆光のストロボライト
カメラサイドからおさえのフィルインの
ストロボライトがセットされています.
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各々のストロボライトには
モデリングライトがついています.
このモデリングライトは
タングステン電球が入っています.
このモデリングライトを
露出計で照度を決めます.
メインライト2,フィルインライトは1,
バックライトは1など
照明のコントラストを決めます.
このコントラストは担当カメラマンの
感性です.
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L字型テーブルのライティングが決まると,
テスト撮りが行われます.
カメラのシャッターを切ると,
カメラに連動してストロボのモデリングライトが
消えます,
そして,ストロボの閃光が走ります.
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撮影には,シートフィルム4×5(しのご)を
使う蛇腹のビューカメラです。
担当カメラマンから
「普通のロールフィルムカメラ(ブロニー判)で
良いのですが,クライアント(スポンサー)が
普通のカメラだと満足しません…」
と悩みを聞かされました.
クライアント(スポンサー)にしてみれば、
高い料金を請求されるのであれば
見たことのないような珍しい
大げさなカメラで仕事を
してもらいたいのでしょう…
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コマーシャル写真の現場で,
まず,インスタントフィルムの
ポラロイドパックをカメラに装填して
テスト撮りを何枚も何枚もしていました.
担当カメラマンは,ライティングの状態や
レンズの選択を確認しています.
出来上がったテスト撮りの
プリントをクライアントに見せて
了解を取ります.
クライアントがOKを出せば,
カメラにシートフィルムを
装填して本番の撮影に入ります.
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