【カシャリ!ひとり旅】京都迎賓館4 日本の匠の技術の粋を集めた国賓級の人を迎える館 晩餐会場「藤の間」
若い頃からひとり旅が好きで、経営コンサルタントとして独立してからは、仕事の合間か、旅行の合間に仕事をしたのかわかりませんが、カメラをぶら下げて【カシャリ! ひとり旅】をしてきました。
旅は、時間に追われる現実からの開放、明日への糧となります。
写真は、自分の記録であるとともに、お節介焼き精神から、他の人に情報提供も兼ねてとり続けてきました。
何を思って撮影したのだろうか? 自分も行ってみたい・・・
他の人に、そう思っていただける写真を撮りたいと思って、ライフワークとして、続けられるだけ続けてまいりたいです。
■■ 京都迎賓館4 日本の匠の技術の粋を集めた国賓級の人を迎える館 晩餐会場「藤の間」
https://www.geihinkan.go.jp/kyoto/
京都迎賓館(きょうとげいひんかん、Kyoto State Guest House)は、京都市内の京都御苑内東北部にあり、元赤坂の迎賓館赤坂離宮とともに、日本の迎賓館として国の体面を保つ施設です。
迎賓館は、外国の国家元首や政府の長などの国賓を迎え入れた時に、会食や宿泊等の接遇を行う施設です。
京都迎賓館は、2005年(平成17年)4月17日に開館しました。「日本の伝統技能の粋を集めた最高のおもてなしの場」と評され、日本の歴史、文化を象徴する京都で、賓客を迎えいれ、日本への理解と友好を深める施設といえます。
建物は、洋風の赤坂迎賓館とは対照的な和風建築として設計されています。南側を「表」(公の場)、北を「奥」(私的施設)と位置付け、建物の南半分には会議・会談、晩餐、和風会食、管理等の施設が、北半分には賓客の居住・宿泊のための施設が配置されています。
歴史的景観や周辺の自然環境との調和を図るため、日本の伝統的な住居である入母屋(いりもや)屋根と数寄屋(すきや)造りの外観です。
「行の庭」と命名された池の周囲に、聚楽の間、夕映えの間、藤の間、桐の間、滝の澗、貴船の間、水明の間や宿泊エリアがあります。
所在地 京都府京都市上京区京都御苑23
敷地面積 約2万140平方メートル
本館構造 鉄筋コンクリート造、地上1階(地下1階)
延床面積 約1万6000平方メートル
庭園は、仁和寺・御室御所の御用庭師だった佐野藤右衛門氏が携わっています。庭園の大滝を手掛けたのは、イサム・ノグチ氏の共同制作者でもあった石彫家・和泉正敏氏です。
玄関前の「真の庭」、館内の中央「行の庭」、賓客宿泊室に面する「草の庭」の3面で構成されています。
「庭屋一如(ていおくいちにょ)」の現代和風の庭園として、尼崎博正氏の監修により、佐野藤右衛門氏を棟梁とする京都の庭師らにより作られました。
庭屋一如とは、「庭と建物は一つの如し」という意味です。庭と建物が融合し、自然と調和する境地、庭と建物の調和がとれた生活空間、引いては環境と共生する建物を指します。
古くから日本の住まいには庭園や坪庭があり、「自然と人は分かち難く、つながっている」という日本人の心情があらわれています。(「庭屋一如」の説明はhttps://shichusankyo.com/theme/garden/をもとに作成)
長年希望していたものの、なかなか予約が取れませんでした京都迎賓館を訪れるチャンスが偶然のタイミングでやってきました。
一名の予約キャンセルがあると、迎賓館横の休憩所で、係の人から声をかけられたのです。
日本の匠の技の結集である京都迎賓館は、想定以上に感動しました。
建物や調度品には、数寄屋大工、左官、作庭、截金(きりかね)、西陣織や蒔絵(まきえ)、漆など、数多くの京都を代表する伝統技能が活かされ、それを処々で感じ取れます。
■ 藤の間(ふじのま)
最大120名までの大広間で、主に晩餐室として使われます。人間国宝の江里佐代子氏による截金(きりかね)が施された檜舞台と舞台扉「響流光韻」(こおるこういん)は、見応えがあります。
正面の壁面は、藤を始めとする39種の四季の花々が描かれた綴れ織で、「麗花」(れいか)と命名されています。言うまでもなく、これが、この部屋の名前の由来となっています。その下図は鹿見喜陌氏、監修者は内山武夫氏によるものです。
床の段通には、藤の花びらが散りばめられていますが、その気になって目をこらえて見ますと藤の花びらが浮き上がって見えてきます。
■ アクセス
京都市営地下鉄今出川駅より徒歩10分
見学料: 2,000円
事前予約制
空きがあると当日受付もあります
藤の間と廊下
正面は「麗花」(れいか)と命名されています。
藤を始めとする39種の四季の花々が描かれた綴れ織
日本画と紛う藤の綴れ織り
正面右手の桜
正面西側に配された家具
沈金細工でしょうか
西面:檜舞台
人間国宝の江里佐代子氏による
截金(きりかね)が施された檜舞台と
可動式の舞台扉「響流光韻」(こおるこういん)
コンピュータ・グラフィックスを見るような細緻な截金
可動式扉の沈金は角度を変えると見え方が変わります
下に垂れた細い截金にも心が配られています
仕切り衝立
衝立の縦枠に、藤の間らしい細やかな飾り
東面
藤の間は、館内最大の大広間
最大120名までの晩餐室
展示用テーブルセット
背もたれも座面も紫色に統一された西陣織
漆黒に金色がさりげなく
料理により、器やツールが異なります
藤の花びらが散りばめられた床の段通
踏むのが阻まれます。
膝をついて写真を撮ることが禁じられています。
格子天井になっている照明
各格子が3枚の可動式のカバーで
いろいろなバリエーションの照明ができます
「和」基調の幾何学模様ですが違和感がありません
飾り金具
黒漆枠の欄間
雪見障子から池が見えます
詳細は、「庭園編」をご覧下さい
京都迎賓館1 アプローチ
京都迎賓館2 エントランスホールと聚楽の間
京都迎賓館3 綴れ織による日月の夕映え景色
京都迎賓館4 晩餐会場「藤の間」
京都迎賓館5 和の晩餐室「桐の間」
京都迎賓館6 庭屋一如の3つの庭園