大峰山といえば関西のそれを指すところですが、こちらは広島廿日市の大峯山。
その麓、登山口の集落にはいくつかの巣箱が作られていて、
ブッポウソウのものであります。
これまでも時には出かけて巣箱の周りをうろうろすることもありましたが、
なかなか飛んでいる姿を見かけませんでした。
でも今時分は雛が孵って、子育ての時期。親鳥は餌運びに忙しいはずです。
それに友人ハタさんは度々その姿をカメラにとらえております。
ですので、この日はちょっと根気を入れて粘ってみました。
梅雨の合い間、曇り空でいつ雨が降り出すかわからないお天気でしたけど。
「さあ、このところ鳴き声もきかんし、姿も見んなぁ。」
「人が通ると巣箱にも寄って来よらんよ~。うまく隠れておらんとな。」
田んぼで作業中のおばあちゃんがそんなふうに云っておりました。
ずーっと待っていると、旋回しながら遠回りに巣箱に近づいて、
さっとすばやく入ってすばやく出て飛んでいきました。あっという間です。
なるほど警戒心が旺盛です。はるかに遠くから人がいるのを見ているわけであります。
どうやら2,30分ごとに餌を運んでくるようです。
雌雄の親鳥2羽が同時になるときもあります。
何とか要領を得て、巣箱から出るところがシャッターチャンスでありましたね。
餌を与えたあとは遠くの電線に止まったり、
はるか遠くの木の上で ひと休みのようでありました。
というわけで、ようやくこの大峯山の麓でブッポウソウの姿を見ることが出来ました。
どんよりした曇り空で少々暗くありましたけど、空振りに終わらずよろしゅうございました。
作業が終わったらしい先ほどのおばあちゃんが家へ戻っていくようでした。
遠くからこちらへ手を振りながらでありましたよ。
「ブッポウソウは無事に見られたかのぅ~。」
ということであったのでしょう。