低気圧が去った後の名古屋は快晴で、残っていた雪もどんどん解けていく。
ユキ(柴犬)は、飛騨と違う湿り雪に戸惑っていたが、舐めたり嗅いだりして感触を楽しんでいた。
日が差せば瞬く間に雪も消えて、陽だまりはユキでなくても居眠りをしたくなる。
学生時代の友人と栄で落ち合い、昼食をしたあと喫茶店で駄弁ってきた。
持病を抱えて養生中の人もいたので、どうしても病気や健康法の話が多くなる。
挙句は葬式や、戒名の相場まで話題が飛ぶと、なんだか輪の中へ入れない。
いずれ直面する問題でも、ちょっと湿りがちになってしまったので、舵を大きく切ってテレビ塔に登ることにした。
何十年振りかに登った展望台は、御岳やアルプスの山々は見えなかったが、眼下に広がる市街地は一望できた。
山に限らず高いところに登ると、先が開けるような気分になってくる。 童心?に帰り、気分良くお開きになった。