※大きい文字のリンク先は元ネタです。別にリンク先へ行かなくでも結構です
今西章氏による『肉食の犬』(←ショップへのリンク)である。演技や内容は下↓の動画参照。
とあるマジックのトレードマーク(音が出る場合があります)
前から気になっていたのだが、パッケージや動画の右下(左上のこともある)に犬の絵があるのである。
MY WAVE=https://www.magiclesson.biz/eshopdo/refer/vidPU001.html
幻覚のESP=https://www.magiclesson.biz/eshopdo/refer/vidPU002.html
肉食の犬=https://www.magiclesson.biz/eshopdo/refer/vidPU003.html
どれもアドレスに「vidPU」が入っているが、「PUPPY」の「PU」だったのね。おじさん、今まで気がつかなかったよ。
PUPPYは子犬の意味だそうで、トレードマークと同じかわいい犬が今回の「肉食の犬』に使われているので、代表作になるのかな。まあ、『MY WAVE』も『幻覚のESP』もトレードマークには使いにくいけど。
カード表の犬がかわいパケットケースから出すと(裏の色がじゃましなくていい感じ)「あら、かわいい」という内容の声が出る。オープニング、途中に挟む、エンディング、単体、それぞれに使い勝手がいい。絵パケ(絵を使った数枚のカードを用いるマジック)はトランプやコインをマジックの典型だと思っていたり、実際にそれらを見てきた人にとって、関心があるのものになる。まして、かわいい子犬さんが使われるマジックである。表を見ただけで興味がわくことまちがいなし。観客にこびているという向きもあろうが、あざとくて何がわるいの? という感じである。
正直、入門者、初心者向けではない。初めて買うマジックとしてすぐできるマジックではないということ。一度はパケットトリックに触れたことがある人でないと。しかし、初級者以上の人(おれ、技術的に初級者ね)なら習得し、演じることが可能。可能などころか話すゆとりさえある。難度は決して高くない上に、中上級者でも「ここはきれいに技法を決めたい」などを楽しめるはず。その意味で奥が深く、楽しめるマジック(ちなみにカードはプラスティック製で長持ちするとのこと)。
特筆すべきは5枚のパケットを5枚で達成しているところ。詳しくは書かないが、××があるカードが×枚も使っているというだけで素晴らしい。ここは中上級者も楽しめるところ。初級者もこの構造によって、手順が実は覚えやすいものとなっている。
さらに特筆すべきはリセットの簡単さ。すぐにリセットしてパケットケースに入れられる。テーブルホッピングにも活かせるのではなかろうか。これだけ良いことづくめだと、数量限定とのことだし、入門者、初心者の方も今のうちに買っておいた方が良いかもしれない。
個人的な話を書くが、パケットトリックを演じたことがない私が初心者だったころ(パケットトリックという言葉さえ知らなかったころ)、いつか演じてみたいという理由だけでパケットトリックを三つほど買ったものだ。魔法陣の堤さんに薦められてのことだと思う。当時は解説書を読んでもさっぱりだった。しかし、マジック道具は売切れると、もう二度と手に入らないことが多いのだ。もう買うしかないと思った私はそれらを買った(『明日天気にな~れ』とかだったかなあ)。それを演じられるようになった時の嬉しさはたとえようもない。
幸い、『肉食の犬』はパケットトリックの基本となる技法を中心にできており、入門者、初心者から初級者、中級者へレベルアップしたい人にはお薦めだ。
不思議なもので普段自己満足のために根暗な演技をしている人(俺のことだ俺の)でも、このマジックを他人に演じるだけで、意外なほど、かわいいストーリーや語りをしてしまうものだ。
また、絵に負けないマジックにするにはどうするかを考えるのも楽しい。最後に出てくる子犬たちは4匹とも絵が違うあたり、観客と話を弾ませることもできそう。
むろん、工夫したり個性を出したりするのは、まず、演技動画を参考にして、きちんと演じてからね。「(まずは)解説書通りにできて0点」あるいは「解説書通りにできてからがスタート地点」という言葉(ゆうきとも師の言葉だったかなあ)を聞いたことがあるもんで。
「きのう何演じた?」と聞かれて『肉食の犬』と答える人が増えると嬉しいなあ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます