国語屋稼業の戯言

国語の記事、多数あり。国語屋を営むこと三〇余年。趣味記事(手品)多し。

南部信昭氏との思ひ出など

2018-07-27 15:11:37 | マジック
●今回の週刊マジオンのゲストととして南部信昭氏が登場している。

●私のマジックの歴史を振り返ると、初期はスベンガリデック→スコッチ&ソーダ→池袋東武だったのだが、中期は南部信昭氏一色だったのである。

 いまだに彼の影響下に心地よくいる私にとって今回のマジオンゲストは最高なのだ。

 見ていない人はぜひ見た方がいいよ、マジックの概念が変わるやもよ。いいほうにとは言わないけど。

●今回の記事はマジックを知らない人にはまったくわからないよ。いつもそうだろと言われたら身も蓋もないけど。




●南部氏を初めて意識したのは(初対面はトリックスの単なるディーラーさんだったはず)、野島剛司氏(Not野島伸幸)の最後のレクチャーに参加した時である。

 売り物のスポンジボールをいじっていたのである。何をしているかを見たところ、手に握ったスポンジボールを伸ばしたのである。

 ここまでは分かる人にはわかるな。しかし、彼の天才なところはその状態から中指を伸ばして「インビジブルゾーン(テンヨーの傑作な)」と呟いたのである。

 意外すぎて声を出して笑ったものである。

 珍作との初めての遭遇を言えようか。




●マジックを趣味として、通常のマニアと違う道に行けたのは、トリックスのディーラーさんとしての彼から商品を買った時だ。

 お前なんか通常のマニアだと思う人は通常のマニアを見てみるといい。ストイックで上手だから。

●中川修氏の怪著「JAPOMAGICA(RRMC)」を勧められたのだ。

 「国稼さんならこの本は必携ですよ」

●依井貴裕氏のお節介説によると「この本は読み物である。奇術の解説書などでは断じてない。」と書かれた本を勧めてきたのだ。

 もちろん、楽しめた。

●問題は別の日だ。

 ある青年がJAPOMAGICAを手にして「いい本ですか」と南部氏に訊いてきたのである。

 「あ、いえ、それはマジックの本じゃないですよ」

 と語ったのである。

●ディーラーさんは売ってなんぼである。だのに売らないところにも驚いたし、私には勧めたのも驚いた。

 大げさに言うと、ある意味、彼に選ばれたのだ、私は。




●そのような(でまとめていいかな?疲れてきたんだね)彼の世界観はすべてのマジシャンが知っておくべきことだと思ふ。

 不幸なことに彼が映像に出ている作品は珍作であるがゆえに、また本人が奥ゆかしいせいか少ない。ひ7ねくれモンテくらいであろうか。

 商品や作品はいくつもあるんですけどね。珍作の香りのする傑作たちが。念のため。

 その彼の映像、作品に触れる機会が今月の週刊マジオンのゲスト回なのである。

 ぜひぜひ見ていただきたいものだ。



 
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