旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ローマ終日観光、翌日帰国の途へ

2014-04-01 15:23:49 | イタリア
朝いちばんのヴァチカン美術館。予約のあるグループは、この専用イヤフォンを借りさせられて優先入場。日本から持ってきているものもあるのですが、必ず借りないとダメなんです

ヴァチカンはガイドブック見ながら自分で回るのには相手が巨大すぎる。うろうろして「見つけた」と思っているだけの見学では、理解して味わう余裕はなかなかないだろう。

上手に説明してもらっていると、いつもいろいろな発見があっておもしろい。今回はこのよくよく知られたラオコーンとミケランジェロのシスティーナ礼拝堂天井画の関係について、自分にとって新しい話が聞けた。

ミケランジェロという人は、自分は絵描きではないとはっきり認識していた。だから法皇から強要されて描くことになった時にも、自分が好きな彫刻の平面版を出現させることになった。

1506年にネロの黄金宮殿跡から発見されたラオコーンは欠けた部分がたくさんあったので、ミケランジェロが前出の写真の様に復元した(あとでホンモノの断片が見つかって間違っていた復元も分かるのだが、それはそれとして)。この経験が1508年から手がけることになったシスティーナ礼拝堂の天井画に影響を与えないはずはない。

「ハマンの懲らしめ」に描かれたこのトルソは確かにラオコーンと呼応している※旧約聖書の「ハマンの懲らしめ」がいまひとつしっくり理解できない小松ではありますが。

**いつも通る地図のギャラリーローマ近郊の地図の上にあった絵がこれ「クオヴァディス・ドミネ(主よ、どこへいかれるのですか)」は、迫害のローマを逃げようとしたペテロが、死んだはずのキリストと出会うシーン。

***ラファエロは確かに絵描きである。ミケランジェロとくらべるといかにも流麗さが感じられる。若輩の自分を抜擢してくれた法皇ユリウス二世を描いた部分

****サン・ピエトロ大聖堂に出てきて、あらためてミケランジェロ最初の「ピエタ」を見る。これを制作した頃のミケランジェロは、そうか、ちょうど「アテナイの学堂」を描いたころのラファエロの年齢に近い

紫の花が咲く、通称「ユダの木」

今回はコロッセオの内部へも入る

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ミツコシまえで解散し、ご希望の方を歩いてスペイン広場まで同道した。途中にある「勝利の聖母マリア教会」にある、ベルニーニ制作の「聖カタリーナの恍惚」は、ダン・ブラウンの「天使と悪魔」でも出てきた。

バルベリーニ広場にあるトリトンの噴水は、近年苔がつかないように塗られた溶剤が不評だそうな。たしかになんだか白い幕をかぶってしまったような雰囲気になっている システィーナ通りをのぼって、スペイン階段の上に到着このオベリスクの置き方もベルニーニのアイデアである。

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翌日、日本への帰国便へチェックイン。搭乗ゲートは何番?
あれ?11番の人と5番の人があるじゃないですか。

結局5番が正解でした(笑)こういうテキトーさは日本ではありえませんね。
コメント
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