キプロスの南岸、リゾートホテルが並ぶリマソルエリア。 海岸に面したロケーションのよい大きなホテルをたくさん見た後で、市街地にある個人経営の小さなホテルを訪れた。なにげない雰囲気なのだが、地元手配会社さんイチオシときかされている。
←見かけはこのとおり、機能的できれいな小さめのホテルというだけ。だが、このホテル見学・昼食は、視察旅行の屈指に印象にのこるものになった。ゆったり広めのロビー ようこそ!とむかえてくれたオーナーさん自ら施設を案内してくれる。このスィートルームにはポール・マッカートニーも泊ったんだとか⇒
そして、お楽しみのダイニングへ キプロス名物のじゃがいもがこんなスティックになって登場 野菜にかかっていたドレッシングはなんとハチミツベース!バルサミコとレモンでさっぱりしあげ ハルミチーズはやっぱり焼くのがおいしい⇒ 一口サイズに野菜をサンドしてくれていておしやれ⇒ ドルマ(詰め物・巻物)はオニオン、トマト、穀物類を香辛料と混ぜたものをぎっしり詰めてボイルする⇒ ああ、焼いたきのこ!⇒ ラムチョップ⇒ ひき肉と玉ねぎにジャガイモを擦ったものをあわせたケフテデス(だんご)⇒
食後にはアンティークなギリシャコーヒーマシンの実演をしてくださった。この機械はもともとは炭を入れて使われていたのだが、今はガス式に改造したのだそうだ。今はこんなものどこにも売っていない⇒ コーヒーを砂糖を入れて熱い砂で煮出す。簡単なようでいて、作る人によって味が違うのだそうで、オーナー氏がやろうとすると、奥様から「あなたがやるよりシェフにやってもらったほうがおいしいわよ」と、指導が入っていた(笑)
ギリシャコーヒーというのは、出来上がってから砂糖を入れるのではない。あらかじめ砂糖をどのぐらい入れるか決めてオーダーする。「リコス」が砂糖なし、「メトリオ」は砂糖少し、「スケトス」が砂糖多め。聞き取りがまちがっていたらごめんなさい。
アンティークなピアノも置いてあって、なんでもベートーベンが弾いていたものと同じ型で、シリアルナンバーが五番ちがうだけなのだそうだ⇒
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日暮れが近づいてきたが、キプロス屈指の重要遺跡●アマサスを訪れる伝説のエオリアス王の息子アマサスによって興されたとされる場所。紀元前11世紀ごろからのアフロディテの神殿があった。 パフォスのアフロディテ信仰から分かれてきた礼拝所と思われる。
ギリシャ神話野中で、クノッソス宮殿からアテネへの帰途においてけぼりにされたアリアドネも、ここに祀られているのだそうだ。多神教、なんでもアリです。
紀元前7世紀にはアッシリアの支配下、紀元前6世紀にはエジプトの支配下となるが、いずれの時代・いずれの支配者がやってきても、ここでは多民族が多種多様な神を信仰しつつ、一緒にくらしていたと考えられている。4世紀にキリスト教徒時代になっても、神域が教会となって使用されていた。 が、7世紀にイスラム教・ウマイヤ朝により破壊されてしまったのだった。丘の上にはかつてアクロポリスがあり、神殿の基礎が残されているそうだ。今日は登る時間がなくて残念。
繁栄した町には大きな港もあった。それが、今は海に沈んでいる。次の写真は現地のガイドブックに載せられいた空撮。確かに海の中に港が水没しているのがわかる↴
この遺跡の存在は古くから知られていたので、フランスは1780年(フランス革命前)から発掘をはじめていた。アクロポリスから見つかった巨大なツボは、現在ルーブルに収蔵されているとのお話。ううん、しかし、どこにあるのか、覚えておりません。今度ルーブルへ行ったら探してみうよう。1865年にオスマントルコから買い取られてルーブルに持ちされれる前の巨大ツボの図。直径3.19mもあるのだそうだ↴