旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ルクソール神殿~巨像の楔石

2019-01-21 17:00:00 | エジプト
クルーズ船最初の夕食。
レストランを入るとナイフとフォークがこんなふうにお出迎えしてくれた↓

食事がおいしいことがいちばんだが、さらにこういう心遣いで楽しませてくれようという心意気(^.^)
↓チョイスメニューで茄子のイマームなんとか↓これって…

トルコであった「坊さんがびっくりした」という料理ではないか。エジプトは長くオスマン・トルコの支配下にあったし食は楽々国境を超える。
***
夕食前には夜のルクソール神殿を見学した

最近はどのグループも定番のように夕方にやってくる。
船での休憩を長めにとって三十分ほど遅らせて行ったら見違えるほど空いていた↓これでも空いているのです(^.^)混んでいる時はガイドさんが「初詣ですねぇ」と言うぐらい(^.^)↓

↑これまで何度も見た、塔門入口の巨大座像。この像はしかし設営した時にヒビが入ってしまい、それを修復する楔がうってあったということをはじめて知った↓その楔の跡がこれ↓

重量がありすぎて置いた時にヒビが入ったのを見た古代の担当者は青くなったことだろう。
完全に割れたら像が倒れてしまう。その前に楔を打って修復したのか。
「別の場所にも同じ処置をしたところがありますよ」と、ガイドさんがもうひとつの座像の後ろを見せてくれた↓
目立たない裏側。こちらの楔は現在でもがっちりと打たれている↓

巨大な建造物を安全に人の前に出現させる建築者の苦労は今も昔も変わらない。
遥かな時を超えて、古代の人の気持ちが感じられる。
こういう発見がなにより面白い(^.^)

↓神殿の内陣近くで、足が逆さに彫られた石があった↓

いや?これは石自体が積みなおされているのだ↑
↓この部屋はエジプトの古代宗教が衰退した後、キリスト教会に転用された場所。
「転用」する時に古代神殿を壊して積みなおしたのだと理解した。
古代神殿の神の名をわざわざ逆さにはめ込んだりするのはイタリアの古い教会でもよく見られる。
ここでは上から漆喰を塗りフレスコ画が描かれていたのだから、逆さだってカンケーないのでですね↓


明日朝はいよいよ気球。
今回は05:15にクルーズ船を出る。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ナイル航空でルクソールへ カルナック神殿見学してメイフェア号にチェックイン

2019-01-21 10:10:00 | エジプト
メナハウスをチェックアウトして07:30カイロ発のナイル航空でルクソールへ向かう。
早朝にホテルを出るのは好きじゃないと思っていたのだが、カイロ市内の最近の交通渋滞を見ていると、道が混む前に出発する方がよいのかと思った。

今日はエジプト航空ではなく、ナイル航空↑機体のデザインがおもしろい
機内で簡単なサンドイッチも出た


スペイン語を話す観光客グループといっしょになった。アルゼンチンからだそうだ。
「日本人?」と訊かれて頷くと、「いつも敬意をはらってるのよ」と笑顔↓

南米には日系人が多い。かつて故郷から離れざるを得なかった人々が地道に信用を築いてくれたおかげで、我々日本人は「日本人だ」というだけでまずは信用を得られている。

ルクソールに到着↓

一月のはじめに訪れた時よりは暖かくなった感じがする

↓整然と並んだスフィンクスの通りだ!↓

スフィンクス参道は、かつてルクソール神殿とカルナック神殿を結んでいたのだが埋もれてしまっていた。
ついにそれが復活再現されようとしているのだそうだ。
歩いてみたいなぁ。

カルナック大神殿前に到着
よく出来た全体模型の前で解説をきいてから中へ

第一塔門は未完成で、工事に使ったと思われる日干し煉瓦がまだ積みあがっている↓

この泥には三千年前の陶器のかけらが混ぜ込まれている↓

↓ラムセス二世時代の巨大な立像↓

↓足元の小さい女性像は最愛の王妃ネフェルタリ↓

↑これって、やはり「理想化」されているのかしらん?
それともほんとにこんなに完璧なプロポーションだったのかしらん?
ま、美しく刻まなければモデルは承知しなかっただろう。いつの世も真実など伝わらない。

↓至聖所の近くに緑色の石でできた門が復元されていた↓

↓これって、ほんとにこんな色だったのですか?

ガイドさんに訊ねると…
「カナダ隊が復元したのですが、正直『やりすぎ』という意見が多いです」とのこと。
遺跡はきれいに復元すればよいというものではない。
学術的に正確復元しても観光客うけしないが、ここまでやる必要もないかな。

列柱の一部はまだ未完成↓

石を積み上げてから表面を平らに削って、そこに絵を刻んでいたのが分かる
↓完成していれば古代エジプト最大になったであろうというオベリスク↓
横倒しになってちょうどよい日陰ですにゃ


↓クルーズ船にチェックイン。あ、この船ではありません。この次の船です↓

メイフェア号
食事がおいしいのがいちばん↓


ボートで西岸に渡る時にやっと全景が見えた↓



ボートから東岸を振り返ると、百年以上前に寒いイギリスから避寒にやってきた人々が泊まっていた「ウィンター・パレス」が見える↓


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする