旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

ナセル湖から見るアブシンベル神殿

2019-01-24 13:00:00 | エジプト
ナセル湖をいく船上からアブシンベル神殿を見た↓

古代にここを訪れた人々は、ナイル川から神殿に出会ったことだろう。
その視角で神殿に出会っていただくことができたのではないかしらん(^.^)
★動画をこちらに載せました!

1813年、世にその存在をはじめて知らしめたブルクハルトは「像は崖の上から落ちてくる砂で半分以上埋まっている。立っているか座っているかわからない。」と書いている。
↑その様子は今では想像するしかないが、1880年代に英国人が水彩で描いたこういう絵もある↓

大神殿は右上の崖から落ちてくる砂で半分埋まっていたのだ。
入口は分からず、ベルツォーニが人夫をやとって何週間もかけてやっと入口を見つけても、翌年にはまた砂に隠れていたのだそうだ。
神殿は水没から救われても、崖下にあった状況までは再現できない。
アスワンハイダム建設以前の姿を想像しながら、しばしのクルーズ





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アブシンベル空港に降りる直前、機内の窓から神殿が見えた
この位置から見ると、これが人工の岩山であることが分かる。中は空洞なのである。

神殿がもともとあった場所は今では湖の底。遥か六十メートル下だ。

空港からヌビア風レストランに向かった

入口で子供たちが物欲しげに寄ってくる。

「みんなでわけるのよ」とまとめて渡してもきっと分けあったりしないだろうというので、ひとりひとりに渡すが

先にもらった子が「わたしまだ!」とアピールしてきたそうな。

レストランの敷地にこの子達は入れてもらえない。
静かな庭園
いや、お土産屋さんは待ってました↓「あとでね~」とアピールする彼ら

↑ラクダの人形を探しているのだけれど、もちっとかわいいのがほしい。以前はあったのに、今回みあたりません。

↓求めていたらくだちゃんはこういうの↓

いなかったなぁ、こういう子


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アスワンハイダムのモニュメントを見てからアブシンベルへ

2019-01-24 12:05:06 | エジプト



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朝、クルーズ船はアスワンへ到着。


チェックアウトして

石切り場へ向かう↓

↓巨大なオベリスクが切りかけのまま放置されている↓

↑昔はあのオベリスクの上まで行けたのだけれど、今は立ち入り禁止に。これだけ観光客が増えると転落する人もでそうだからかしらん。
ここでも、身体の不自由な子供が物売りにやってくる

こういう子供たちはもちろん「やらされて」いる。やらせている親を批判したくなるけれど、豊かで自国通貨が安定した国からきた観光客がほんとうの事情を理解することなどできないのだと思う。

↓アスワン旧ダムの堰堤を走り↓

アスワンハイダムへ

アスワンに来たらここだけは見ておかなくてはいけない場所

↓カラブシャ神殿はキリンが描かれたエジプトでも最古と言われる岩絵が残されている場所
↓この神殿もアブシンベルと同じくダムに水没するところをバラバラに切断して救済された↓

↓エジプトではナイル川の上流というイメージのアスワンハイダムだが、ナイル川全体からみるとかなり下流に位置していることが↓この地図をみるとよく理解できる↓

上流にはスーダン、エチオピアなど多くの国が、いくつものダムをつくっている。
上流にこれ以上大きなダムが建設されたら、最下流のエジプトは水不足に陥る。
計画しているエチオピアがそれを実効したら…「爆撃する」とエジプト政府は警告している。
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★アスワンハイダムのモニュメントはぜひ間近で見上げていただきたい

造形として、一見に値する↓

アメリカが資金供与を打ち切った後、ソ連が代わりに援助してできた。いちばん下に二国のプレートがはめこまれている↓

ちょっと社会主義的な絵が刻まれている。いつもガイドさんに解説してもらうのだが、今回さらに多くを理解できた。
↑上の写真、祈るように広げられた手のひらが二つ見えるだろうか↑
これは確かにイスラム教の祈りの手で、上に菱形に刻まれたアラビア語はコーランの一節から「水はすべての源である」と書かれていた↑

↓水は直接的に農業を支える↓
↓高く伸びるサトウキビとイネ↓

↓水力発電は工業を興す↓

↓安定した生活は教育を高めてゆく↓

↓女性の手の上に描かれたアラビア文字は、「A,B」にあたる「アレフ」と「バー」だ↓

アスワンハイダムに込められたエジプト発展への想いが凝縮されている

★ハイダムのビジターセンター
今回やっと訪れることができた↓

↑展示はほとんどなく、休憩所みたいな場所だったが
↓ナセル大統領がやってきた時の写真が飾られている↓

写真の真ん中に写っている大きな車は、カバーをかけて屋外にあった↓
撮影するにはお金を取るんだそうな↓

↑オレンジ色のは機雷ではないかしらん?どんないわれなのか確かめてみたかったけれど、また今度(いつ?)
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アスワン空港からアブシンベル行きに乗る

機内、今日は欧米人が多かった↓

アブシンベル神殿の音と光のショーはその日一番多い観光客の言語がスピーカーから流れる。
今日は日本語はむずかしいかな…

↓離陸すると不思議な湖が広がる↓

↑ハイダムによって出現した長さ550㎞におよぶナセル湖はスーダン国境を越えてずうっと続いているのだ。
アブシンベル大神殿はここに沈んでしまいそうだったのをユネスコの呼びかけで助けられた。
空港着陸の直前にちらっと窓から見えるのだが、この汚い窓を通して見えるかしらん…

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