旅倶楽部「こま通信」日記

これまで3500日以上世界を旅してきた小松が、より実り多い旅の実現と豊かな日常の為に主催する旅行クラブです。

バイロイト~祝祭劇場内部見学、ヴァーンフリート荘

2021-06-25 09:25:32 | ドイツ
2003年12月ドイツの旅より
バイロイト音楽祭は1876年に完成した当時の外観を見せる「祝祭劇場」で行われている。

ニュルンベルクに連泊した中日、一度内部を見学してみたいと思って内部見学ツアーの時間に合わせてオプションを組んだ。

10:45からと14:15から、一日二回の内部見学ツアー※2021年6月現在やっておりません

ワーグナーは生きているうちに自分の作品だけを上演する劇場を実現できた幸運な人。
バイエルン王ルードヴィヒ二世が彼の大ファンだったから可能になったことではあるけれど。

猛暑の七月から八月かけて行われる「バイロイト音楽祭」。冷房のない客席ではなく屋外の方が快適。
上の写真のバルコニーからファンファーレが鳴って入場するまで、観客は外ですごす。

↑ごく狭いホイヤーからこの扉をおして入ると、

簡素な客席がひろがっている。

十九世紀当時とほとんど同じ↑
ギリシャの劇場をイメージしている↓特にデルフィをモデルにしたと言われると、納得。

席数は二千に満たない。日比谷野音よりも小さいということ。
ここはワーグナー自身の意図により、楽曲に集中させる空間ための簡素に徹したつくりになっている。

特にこの座席の、簡素…というか粗末というか…

大柄なドイツ人は我々以上にキツイはず。
ガイドをしてくれた劇場の方が「このシートは改善予定です」と言っていただけれど、どうなったのかしらん?


ステージ側に入ると、印象はだいぶん変わる。
客席が十九世紀のままみたいなのに比べると、最新の舞台装置がちゃんとスペースをとって用意されていた。

↑この舞台装置は十九世紀のものではない。

現代の透視図をみると↑ちゃんと現代の舞台が実現できるように改築されていた。
ワーグナー時代のままなのは…お客の目にふれる部分と、

「奈落」とよばれるオーケストラブース

ここにワーグナーの楽劇に必要なオーケストラを詰め込むなんて!

指揮者はも汗だくでリハーサルの時の写真をみるとほんとに軽装でした(笑)↑こんな感じで指揮しているのでしょ(^^)

客席からオーケストラはまったく見えなくなるように↓ご丁寧なカバーまでとりつけられている。

舞台上から客席をみると↑こんな感じ↑指揮者の上に観客席が見える↑
指揮者からは客席はまったくみえませぬ。

そでに↑こんな「楽器」があったので訊ねてみると

「パルシファル」のなかで四音だけつかう特別な音のためにつくられたモノでした(^^)さすが
**

ワーグナーが六十三歳から住んだ「ヴァーンフリート荘」も訪れた。


↑バイエルン王ルードヴィヒ二世の胸像↑この人がパトロンになってくれたのでこんな屋敷に住むことが可能になった。
二十四才離れたフランツ・リストの娘コジマと。

↑息子のジークフリートと。


七十才で旅先のヴェネチアで没するまで。

遺体は馬車でこの屋敷まで移送され↑埋葬された↑

(ヒトラーと同じで)大の愛犬家だったワーグナーは買っていたルスの墓をすぐちかくに置いた。




バイロイトの街もクリスマス




コメント
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