KCF的徒然草

KouChan's Factory管理人の心の叫びor反省文

電子楽器のエジソンへ捧ぐ

2005-08-23 22:24:19 | 音楽

 今日、某経済新聞をちらっと盗み見たとき、おくやみ欄にロバート=モーグ氏の名をみつけた。シンセサイザーという電子楽器を世にはじめて送り出した人物である。キーボードやシンセサイザーを扱ったことのある人の中には、彼の名を知っている人も多いかと思う。

 1964年にはじめて登場したシンセサイザー。最初は壁か大型家具の様相で、日本の音楽家冨田勲氏がこの電子楽器を購入したとき、あまりの図体のでかさに税関から「これは兵器ですか?」と聞かれたという。そしてその弟子でのちにYMOのマニピュレーターを務める松武秀樹氏も、700万円で(借金して)購入し、YMO初期のレコーディングやコンサートで大活躍した。ステージ後方にでんと置かれていた、通称「タンス」と呼ばれていた代物で、今も時折楽器の展示会などでお目にかかることもある。その後、小型化された「ミニムーグ(minimoog)」に至っては、世界中のアーティストに愛用されるようになり、世界各国で製造される小型シンセサイザーの手本にもなっている。そんな電子楽器たちも、近年はPCのソフトウェアで完全シミュレートできるようになり、あの「タンス」も例外なく製品化されている(ちょっとした解説終わり)。

 彼がいなければ、今現在こんなにデジタル楽器が普及する時代にはなっていなかっただろう、というとかなり大袈裟だけど、Midiで音楽を聴いたり、ときには作ったりする自分としては、そう言わずにはいられない部分もある。慎んで、おくやみ申し上げます。

 ところで、今日のblogを書いているときに、非常に興味深いDVDを見つけたので、機会があれば一度見てみようかな、と思う。→ドキュメンタリー映画「MOOG」

コメント
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