問題になっている某S社のエレベーターによる死亡事故。いろいろと調べていくと、世界中にある同社の他のエレベーターでも同様のトラブル(事故に至っていないのもある)が多いらしい。はじめはブレーキのトラブルと思われていたが、そのうち制御系のコンピュータソフトのバグらしい、ということ。近くの沼津駅前にあるパーキングのエレベーターも、バグを持つソフトで動かしていた、と報じていた。そのパーキングを利用したことがないので、当然乗ったこともないのだが、もし乗って不具合が起きたら・・・・ブルブル。
ではエレベーターはどういうアルゴリズムで動いているのだろう?素人なのでまったくの想像でしかないが、おそらくこんな感じだろうと思う。
エレベーターの絶対条件として、「かご(乗る部分)の床面レベルとフロアーの床面レベルが一致しない限り、ドアは開かない」「ドアの開いている限りは、カゴは動作しない」「カゴが動作するには、カゴ側の自動ドアと、全てのフロアーのドアが閉まっていること」かな?他にもあるだろうけどとりあえずこのくらい。それをコンピュータで制御するわけだから、それぞれドア、駆動系のモータ、ブレーキの状態を常にセンサーより受信し、その上で条件が一致してはじめて所定の動作(ドアの開け閉め、カゴの上下移動)をすることになっている、と思う。もし間違った動きをしても安全対策が働き、一番安全な状態である停止状態、あるいはメンテ業者への自動通報などをするはずである。
ドアが閉まらないうちにエレベーターが急上昇、急下降したり、フロアーと段差が出来たり、というのは、本当にソフトウェアだけの問題だけだろうか?この際だから部品全体を見直してみてはどうだろう、と思うのだが。しかし当の某S社は、最高水準を誇る設計に落ち度はないといい、メンテナンスを依頼している会社に責任転嫁しようとしている。事故が起きれば(起きなくても)製造メーカー側には、「製造責任」というものがあるはずで、今回の、作って売ってあとは知らないよ、と言う態度はいかがなものだろうか?一方のメンテナンス側も、判らなければメーカーに問い合わせするのが普通で、知らなかったからそのまま放置した、というのは言語道断な話でしかない。
ここで前回のタイトルを引用するのは忍びがたいのだが、結局「どっちもどっち」、両者ともに落ち度があったとしか言いようのない事件だと思えてならない。
全く関係ないけど、ぼくは外からも丸見えの、カゴ全面がガラス張りと言うエレベーターに乗るのが恐いです。特に下降を始めたとき、一瞬フッと足下を掬われそうな感覚になり、そのままロープが切れて超高速で落ちていかないかと、余計な不安に駆られるからです・・・。