定時退社日を振替えたので、今日は早く帰れた。TVつけたら、最近TVでよく見るオバサンが・・・。映画の公開や、アニメもヒットした「毎日かあさん」の作者、西原理恵子さんだ。
大学時代、たまたま友人の家で読んだ「鳥頭紀行」が結構面白くて読んでいた。鴨ちゃん(後に夫となる戦場カメラマンの鴨志田穣さん・故人)を、なんだか埴輪のような、インドの修行僧のように描いているのが面白かったな(今でいうイジラれキャラか?)。
以前、彼女がゲスト出演していた番組で、半生を追っかけるドキュメントを放映していた。今日観たのも、それに近い内容だったのだが、まぁこの方ほど波瀾万丈という言葉が似合うのもなかなかいないのでは。ギャンブルが原因で父を失い、美大在学中にエロマンガでお金を儲け、まあじゃんで自分もギャンブルに填り、結婚した夫がじつはアルコール中毒だった・・・。
しかし、マンガを読むかぎりでは、そんな雰囲気がなかなか見えず、キャラクターも独特のタッチで描かれるから、暗く、ときには薄汚い世界の話であったとしてもつい笑ってしまう。「こういうときは、笑うんや」とは、「ぼくんち」のラストで主人公、二太が言うセリフだ(と思った)が、辛いときこそ笑う。これってホント、大事な事なんだろうな。博打から家庭の話まで、様々なジャンルのマンガを描いているが、愛らしいキャラクターと、主題・テーマは、暗い話題やエロによってカムフラージュされているように見えるが、どの作品にも共通して同じように存在しているので、同じように笑ってしまうのではないかと、思う・・・わかりにくいかな?
西原さんの半生をみていると、かつてぼくが騙されて最終的に200万近いローンを組まされた、永遠に封印したい話なんておそらく屁のカッパなんだろうなぁ・・・と思えちゃうから魅力的だし、コワいんだよな。
だから、「世の中は、お金じゃないんだよね」なんて得意げにいう輩を、番組で「チ××ス」と吐き捨てたのには、さすがだなと唸ってしまった。先生じゃなきゃ言えませんよ、そんなセリフ・・・と、いい気になって(?)書き並べているぼくも、おそらく「チ×カ×」って吐き捨てられちゃうんだろうなぁ。