食物繊維のはなしを続けます。前回、食物繊維には水に溶ける水溶性と、水に溶けない不溶性
のものがあり、体に良いのは水溶性と不溶性の割合が1:2がベストであるとお伝えしました。
1日に必要な食物繊維の量は、成人男性が21g、同女性が18gなので、水溶性と不溶性の割合は
男性は7gと14g、女性は6gと12gになります。
では、成人男性が必要な21gの食物繊維を、身近な食材でイメージすると、焼き芋二つ(600g)
を想定してください。焼き芋100gに食物繊維を3.5gを含むので、600gで21gの計算になります。
一日の食事で、朝は食パン2枚120g、昼と夜は白米のご飯150gずつ300g食べると3.5g。これに
納豆1パック40gと、ごぼうのキンピラ40gを加えると(食物繊維が)5g増えて8.5gになります。
この主食の食パンを全粒粉の食パンに変え、白米のご飯を押し麦2割の麦飯にすると4.1g増えて
主食だけで7.6gになり、一日の必要量の1/3をカバーできます。食物繊維の摂取量を充足するの
は、主食に何をどれだけ食べるかがポイントで、あとは、主菜と副菜で補います。
そのむかし、今から75年前(昭和24年頃)の日本人は20g以上の食物繊維を摂っていたといいま
す。そのころは先の大戦が終わって間もない、ろくな食べ物がないころでした。以来、食べ物が
豊富になるにつれ、芋類・豆類・穀類などを食べる量が減って、食物繊維の量も減少しました。
毎日の食事で食物繊維がたりているか? と言うのは「一日に一回、規則的に排便がある」こと
が一つの目安で、その状態なら排便量は一日に約150g(見た目で玉子三っつほど)といいます。
たかが「ウンコ」と言うなかれ! 私たちのからだにとって、とても大事なことなのであります。
レシピは「おから煮」と「切干し大根と昆布の煮物」で、食物繊維が多い食材をつかいました。
夫々の食物繊維の内訳は「おから煮」120gでは水溶性0.4g・不溶性3.8g。「切干し大根と昆布
の煮物50gでは、水溶性が0.4gと不溶性1.7gで、不溶性が多い結果になりました。
水溶性と不溶性のバランス良い摂りかたについては次回以降でお伝えします。
具たくさんのおから煮です。主材の「おから」は値段が安い食材で、具材の中で | |||||||
値段が張るのは「皮むきの小エビ」くらいなもので、家計にやさしいお惣菜です。 | |||||||
栄養成分の特長・・①バランスがとれている、②食物繊維が豊富・・の2点です。 | |||||||
材料 | |||||||
おから | 1/2パック | 125g | |||||
乾し椎茸 | 2枚 | 10g | ・・水に戻して細切り | ||||
ごぼう | 10cm | 30g | ・・細めのささがきに切って水に浸し、ザルに揚げる | ||||
人参 | 5cm | 50g | ・・3cm長さの細切り | ||||
こんにゃく | 1/4パック | 30g | ・・同 上 | ||||
油揚げ | 1/2枚 | 15g | ・・同 上 | ||||
小エビ・皮むき | 1パック | 60g | ・・大きいのは二つか三つに切る | ||||
青ネギ | 2本 | 20g | ・・小口より刻む | ||||
調味料 | |||||||
サラダオイル | 大さじ1 | 10cc | |||||
日本酒 | 大さじ2 | 20cc | |||||
みりん | 大さじ2 | 20cc | |||||
淡口醤油 | 大さじ1 | 10cc | |||||
昆布出汁 | 1.5カップ | 270cc | |||||
砂糖 | 大さじ1.5 | 15g | |||||
だしの素 | 1パック | 8g | |||||
作り方 | |||||||
鍋底が広い大きな鍋にオイルを入れて強火にかける。 | |||||||
1.鍋にオイルを入れて熱し、ごぼう、人参、椎茸を入れて炒める。 | |||||||
2.しんなりしてきたら、えびとこんにゃくを加えて炒める。 | |||||||
3.全体にオイルが回ってなじんだら、油揚とおからを加えザックリと炒める。 | |||||||
4.続いて、日本酒・みりん、砂糖、淡口、だしの素と昆布出汁を加えて煮る。 | |||||||
5.ここからしばらく鍋底からかき混ぜながら強火で煮込む。 | |||||||
6.具材とおからが馴染んで、フツフツと煮えだしたら中火にして煮る。 | |||||||
7.煮汁がなくなったら、刻んだ青ネギを混ぜこむ。 | |||||||
8.しっとり感を残し火を止めてできあがり。 |
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