レシピの「しおブリ」は、養殖物の切り身に強めの塩をして2~3日冷蔵庫に
いれてつくる・・本物からほど遠いしおブリです。
ブリと聞いてすぐに思いつくのは北陸・氷見の「寒ブリ」、天然物№1のブランド
です。冬になると近くのスーパーに「富山産」と銘打った切身が出ます。切身よ
リ安い「あら」を探すと1~2パック見つかることがあります。迷わずゲットして
照り焼きなどにしますが、やはり、おいしいものは高い!と実感します。
方や養殖物は鹿児島が生産量№1です。世界で初めて養殖に成功したのが
日本の「ブリ」で、1927年香川県の引田で放養されたのが始まりといいます。
以来養殖技術が進んで品質がよくなり、味も天然物に近くなりました。天然物
より養殖物のほうが高いという、逆転現象さえ起きることがあると聞きました。
塩ブリは古くから日本海沿岸で、保存食として作られました。冬に獲れたブリ
のえらと腸を抜き、強めの塩をして2~3週間積み上げ、塩を十分しみこませ
たのが当時の製法です。これが飛騨・信州に運ばれ、冬の高級食材になった
・・かつて、信州では「鰤1本米1俵」といわれるほど高価であったといいます。
冒頭にのべましたが、レシピは養殖物のブリの切り身に塩をすりこんで作る、
言わば「インスタント塩ブリ」ですが、それなりにおいしいです。№221で「みず
菜と塩ぶりのはりはり鍋」をお送りしています。今回は白菜との鍋ですがけっ
こうおいしく頂きました。相性の良い大根もよろしいし、塩ブリだけの湯炊きも
おいしいもの・・・さかながお好きなかたにおすすめです。
ぶりを買うのは行きつけの魚屋さん。ぶり1尾分が背と腹に二分され、切り身にして平場に並べてある・・
一切れの大きさは、ほかのお店の2倍くらいで、かまの部分はまたその2倍以上・・それで250円です。
鮮度がよくお造りもOK・・というので、写真のように一部を削ぎとり、のこりを照り焼きか塩ぶりにします。
材 料 ぶりのかま 1切れ 280g
粗塩 小さじ 3 18g
作り方 塩ぶりを作るときの塩の量は、ぶりの重さの
5~6%にする。
ぶりは写真のように切り分けなくても、大きい
ブロックのままでもよい。
塩を3等分して1切れずつ、すり込む。
まな板にペーパーをおき、ぶりをのせて塩を
全面にまぶす。
全体にまんべんなくまぶしたら、広げた紙で
ぶりを包んで、塩をもみこむか、手にのせて
右手でペタペタ叩いてなじませる。
タッパーなど密閉容器にいれて、3日間おく
折りたたんだペーパーを、容器の底に敷き、
塩をしたぶりを入れて、冷蔵庫に入れる。
ペーパーがぶりから出る水分を吸収する・・
すのこつきの容器を使ってもよい。
280gが塩ぶりにすると250g・・10%減る・・
3日経つと、左下写真のように、色が白っぽく
なる。冷蔵保存なら2週間は大丈夫。
長期保存するときは、ラップで包み冷凍庫に・・
2~3か月はもちます。
食べ方
そのまま焼くか、水菜、白菜などの鍋ものに
するとおいしい。お雑煮の具にも使われます。
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