熊本熊的日常

日常生活についての雑記

マンゴー食いだめ

2008年11月14日 | Weblog
二三日前の新聞に、日頃愛用しているSainsbury’sの中間決算に関する記事が載っていた。気になったので、Sainsbury’sのサイトから決算書類をダウンロードしてみたら、今年上期は前年同期比7.6%増収で16.9%営業増益、既存店ベースの売上は休日調整後で同3.9%増である。15四半期連続で増収増益を続けているとも書いてある。今上期の売上規模は107.5億ポンド、今はポンドが暴落しているが、仮に1ポンド200円とすれば2兆1,500億円である。先月発表されているセブンアンドアイのこの上期の売上が2兆8,610億円、イオンが2兆6,069億円だ。英国の人口が日本の約半分であることを考えれば、Sainsbury’の存在感は、日本でのヨーカドーやジャスコ以上のものであることが想像できるだろう。

先日のこのブログ(11月11日「統計と現実」)で「それほど賑わっているとも思えない」と書いたが、私の見ていないところでしっかり稼いでいるのである。稼ぐ、と言えば利益率が気になるところだが、この上期の営業利益率は3.13%で前年同期の2.88%から上昇している。この利益率の上昇を大きいと見るか、それほどでもないと見るかは見る人の立場によって違うだろうが、11日に書いたように、この国の小売市場全体は低迷している。そのなかでこれだけのパフォーマンスを残すというのは特筆に値すると思う。ちなみに今上期のセブンアンドアイの営業利益率は5.2%で、イオンが2.3%である。

小売市場全体が縮小するなかで中核業者の収益は拡大している。ということは、何が縮小しているのか、言わずもがなであろう。それがバブルの崩壊というものだ。日本もかつて経験したことである。

ところで、ロンドンでの生活も残り少なくなったので、ここでの生活でしか経験のできないことを金をかけずに実践したい、というようなことを以前に書いた。そのひとつはマンゴーを食べることである。こちらのスーパーの果物売り場で圧倒的なシェルフシェアを握っているのは季節に関係なくリンゴ、オレンジ、バナナ、洋梨である。これに続く存在感を示しているのがマンゴーと苺だ。こちらのマンゴーは、現在店頭に並んでいるのはブラジル産が多く、サイズは2歳児の片肺くらいだ。それなりの値段のものを買えば、たぶん例外なく美味しいのだろうが、私のなかでは1個1ポンドを基準にして、それより安いものしか買わない(買えない)。当然、あたりはずれというものがある。はずれると半分は食べることのできる状態にはない。あたれば頬が落ちるのではないかと心配になるほどだ。昨日の仕事帰りに住処近くのASDAで買った2個で1ポンド64ペンスのブラジル産マンゴーは大当たりだった。しかし、欲というのは際限がないもので、こうしてブラジルの大マンゴーを食べていると、昔インドを旅行したときにカルカッタの言葉の通じない市場で買った腎臓サイズのとろけるような果肉のマンゴーも食べたくなる。