熊本熊的日常

日常生活についての雑記

こけら落とし

2010年11月07日 | Weblog
コレド室町のオープン記念でいろいろ催事があるらしいが、そのひとつが「志の輔らくご」だ。東急日本橋店の跡地にコレド日本橋が建っているが、「室町」は「コレド」ブランド2つめのビルだ。「室町」内にある日本橋三井ホールの杮落とし公演でもあるためか、志の輔のマクラは「コレド」の由来で始まった。

このマクラで初めて知ったのだが、「コレド」とは「CORE」と「EDO」を合わせた造語だそうだ。「江戸の中心」というようなことらしい。なんのことはない、よくあちこちにある「なんとかセンタービル」の言い方を変えただけのことだ。「江戸」と言えば、粋であって欲しいものだが、なんとも野暮な名前をつけるものだと呆れてしまう。それほど真ん中とか中心であることに価値があるのだろうか。このビルは三井不動産のものだというので、野暮であるのもなんとなく納得してしまう。

さて、落語のほうだが、志の輔はおそらく今一番油が乗っている噺家のひとりではないだろうか。なかなかチケットが取れないので、まとまって聴くのは何年か前にパルコの「志の輔らくご」を聴いて以来だ。ちょっとしたものは8月のShimokita Voiceで聴いた。それにしても、面白かった。落語というのは、原則として既に知っている噺を聴く芸能である。その噺を語ることで聴衆を笑わせたり泣かせたりするのだから、それは芸以外の何物でもないだろう。よく「間」ということについていろいろ語られるのだが、それは芸のなかの一部でしかないと思う。同じ噺が、何故、話し手によって全く違った印象で伝わるのか、いつも不思議に思いながら落語会に足を運んでいる。

演目
立川志の春 「つる」
立川志の輔 「猿後家」
(中入り)
伝の会(杵屋邦寿・松永鉄九郎)長唄三味線
立川志の輔 「ねずみ」
 
開演 13時00分
閉演 15時40分

会場 日本橋三井ホール