個展の案内状を作るのに、デザイン事務所を紹介してもらい、1回目の打ち合わせをしてきた。
この事務所は、羽入田さんにお願いして、そのお知り合い経由で紹介していただいた。会場となるギャラリーを予約し、こうして案内状の作成にも着手し、初めての個展開催へ向けて具体的に動き出した。これは作品そのものをどうこうというよりも、素の自分でどれだけの人間関係の広がりを持つことができるかという試みだ。案内状をデザイン事務所に依頼するほどの作品ではないことは百も承知しているし、自分で版を作ってネットのプリントショップに印刷を依頼すれば済んでしまうことも知っている。敢えてデザイン事務所を使うのは、人に頼むことができることは、できるだけ頼むようにして、この個展に関係する人を増やしたいからだ。
起点になっているのはコーヒー豆の焙煎業を営んでいる狩野さんが主宰するコーヒー教室だ。今は業者相手に特化しているが2005年当時は個人が家庭でコーヒーをおいしく淹れることを目的に、月1回程度の素人向け講座があった。そこに参加していた縁で、昨年4月にコーヒー豆のカッピング講座に誘っていただき、そこで当時はまだ自宅に焙煎機を置いて副業的に焙煎をしていた羽入田さんと知り合った。彼が勤めを辞めて焙煎を本業にし、今年6月に巣鴨に店を構えてからは、その店舗で豆を買うついでの立ち話のなかで、近隣のカフェや、地元で開催されるイベントなどを紹介してもらうようになった。そうしたところに足を運ぶうちに、橙灯のように常連のようになるところができたり、そこで客同士として知り合った町内会長のような人がいたり、能を舞う彫刻家と知り合ったり、というように徐々に知り合いが増えて今日に至っている。
そういうわけなので、あくまで既存の人間関係を介して、新しい人たちと出会う、というのが今回の個展の大きな趣旨だ。もうひとつの目的としては、美大の造形文化学科に入学したので、工芸や美術と社会の関係について考えるきっかけとして、自分の作った陶器類を使って、何事かを社会に投げかけてみるという試みをも兼ねている。まずは勉強を始める前に、工芸や美術と社会とのかかわりに関して何の予備知識も無い状態で、こうしたイベントを開いてみる。そして、勉強を進めながら、そこで得たことを自分なりに咀嚼した上で、2回目、3回目の催しを企画して、それがどのように変化するのか、ということを観察するつもりでいる。週一回の陶芸教室では、それほど作品の数が増えない上に、自分のなかの思考の進行とも絡むので、せいぜい半年に一回程度の頻度で、個展という形にはこだわらずに何かイベントを企画し続けたいと考えている。どのようにするかは追い追い考えるとして、実際に行動するということが自分にとってはなによりも重要なことである。
この事務所は、羽入田さんにお願いして、そのお知り合い経由で紹介していただいた。会場となるギャラリーを予約し、こうして案内状の作成にも着手し、初めての個展開催へ向けて具体的に動き出した。これは作品そのものをどうこうというよりも、素の自分でどれだけの人間関係の広がりを持つことができるかという試みだ。案内状をデザイン事務所に依頼するほどの作品ではないことは百も承知しているし、自分で版を作ってネットのプリントショップに印刷を依頼すれば済んでしまうことも知っている。敢えてデザイン事務所を使うのは、人に頼むことができることは、できるだけ頼むようにして、この個展に関係する人を増やしたいからだ。
起点になっているのはコーヒー豆の焙煎業を営んでいる狩野さんが主宰するコーヒー教室だ。今は業者相手に特化しているが2005年当時は個人が家庭でコーヒーをおいしく淹れることを目的に、月1回程度の素人向け講座があった。そこに参加していた縁で、昨年4月にコーヒー豆のカッピング講座に誘っていただき、そこで当時はまだ自宅に焙煎機を置いて副業的に焙煎をしていた羽入田さんと知り合った。彼が勤めを辞めて焙煎を本業にし、今年6月に巣鴨に店を構えてからは、その店舗で豆を買うついでの立ち話のなかで、近隣のカフェや、地元で開催されるイベントなどを紹介してもらうようになった。そうしたところに足を運ぶうちに、橙灯のように常連のようになるところができたり、そこで客同士として知り合った町内会長のような人がいたり、能を舞う彫刻家と知り合ったり、というように徐々に知り合いが増えて今日に至っている。
そういうわけなので、あくまで既存の人間関係を介して、新しい人たちと出会う、というのが今回の個展の大きな趣旨だ。もうひとつの目的としては、美大の造形文化学科に入学したので、工芸や美術と社会の関係について考えるきっかけとして、自分の作った陶器類を使って、何事かを社会に投げかけてみるという試みをも兼ねている。まずは勉強を始める前に、工芸や美術と社会とのかかわりに関して何の予備知識も無い状態で、こうしたイベントを開いてみる。そして、勉強を進めながら、そこで得たことを自分なりに咀嚼した上で、2回目、3回目の催しを企画して、それがどのように変化するのか、ということを観察するつもりでいる。週一回の陶芸教室では、それほど作品の数が増えない上に、自分のなかの思考の進行とも絡むので、せいぜい半年に一回程度の頻度で、個展という形にはこだわらずに何かイベントを企画し続けたいと考えている。どのようにするかは追い追い考えるとして、実際に行動するということが自分にとってはなによりも重要なことである。