熊本熊的日常

日常生活についての雑記

口上案

2010年11月22日 | Weblog
今日も案内状の打ち合わせでデザイン事務所にお邪魔する。前回の話し合いのなかで、案内葉書の案内面は写真ではなくイラストにすることに決まった。それで、イラストを起こすに際し、なるべく多種多様の形や大きさの作品が見たいとの要請を受けた。前回の打ち合わせの時にも6個ほど持参したのだが、今回はさらに5個持参した。

タイトルも考えておくようにと言われ、デザインの関係からひらがながよいのではないかとの助言も受けた。それでいくつか考えてみて、一押しのものを伝え、他のものも参考までに2つほど提示してみた。一押しのタイトルに対するデザイナーさんの反応がよく、タイトルはそれに決まった。あと、こちらからの希望で、デザイン面の片隅に小さなポイントで「熊本熊的日常陶器」とキャプションを入れてもらうことにした。「熊本熊」というのは、それほど考えがあって使い始めたものではないのだが、もう4年半ほど使っているので、なんとなく愛着を感じるようになっているので、自分の表現活動の際には入れることにしたのである。

案内状は葉書形式なので、イラスト以外には最小限のテキストを使うだけにするつもりでいる。余計なことをごちゃごちゃ書くよりも、ものがそこにあるのだから、そこに敢えて雑音を差し挟むことはないだろう。

案内状のことをいろいろ考えながら、作品展当日には会場にあいさつ文と自己紹介くらいは書いて掲げておいたほうがよいだろうとも思い始めた。これも必要最小限にするつもりだが、あいさつ文のほうは以下のようなことを考えている。

初めて個展を開きます。
いろいろ思いがあります。
人と人とがどのようにつながるものなのか、
ということを考えました。
見ず知らずの人と知り合うというのは、
容易なことではありません。
人と人とが知り合うには何かきっかけが必要です。
その「何か」は必ずしもかたちのあるものでなくとも
よいのですが、かたちがあったほうがわかりやすいでしょう。
そこで、今回は自分が作った茶碗や皿を用意しました。
私は陶芸作家ではないので、作品としての完成度には限界があります。
それでも、気持ちよく使っていただけそうなものを選んだつもりです。
作った私の手を離れ、使う人に「いいな」と思っていただければ幸いです。
「どんな人が作ったのかな」と思っていただければ嬉しいです。
そこから言葉を交わすようになれば天にも昇る気持ちになるでしょう。

以上のような感じだ。ビジュアルとしては、短い文からはじめて、末広がりになるように文章やレイアウトを考えるつもりでいる。「初めての個展」という事実の提示を短く、「天にも昇る」という、大袈裟な感情を文末にして、読む人に「ふぅん」とか「へぇ」とか、凧の糸が切れて空に吸い込まれるように、なにかが飛んだり、吹っ切れたりする感覚になればいいなと思う。

ところで、今日はデザイン事務所のある恵比寿で昼食を食べた。以前、ヨガを習っていた頃、スタジオが恵比寿と代官山の中間にあって、ヨガの後は恵比寿駅前にあるビルの4階のTANDOORというインド料理屋で日替わり定食を食べることにしていた。今日は久しぶりにそこで日替わり定食を頂いた。ここのナンが一番ナンらしいと思うのである。大きくて、しっかりとしたボディがあって、味もシンプルでおいしい。このほかに恵比寿というとヴェルデという珈琲屋にも足を運んだことがある。店でも飲んだし、豆を買って家でも淹れていた。ここの深煎りがおいしい。勿論、深煎に向く豆とそうではないものがあるのだが、マンデリンやコロンビアは深煎のほうが豆の持ち味が発揮されると思う。今回は残念ながら、まだヴェルデのほうには訪れる機会に恵まれていない。これから個展絡みで何回か恵比寿を訪れることになるので、TANDOORの日替わり定食を食べることのできる時間帯に、打ち合わせの時間を設定するように心がけようと思っている。