【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

紫の幻想

2006-10-02 15:43:44 | ハーブと香り雑学
   朝には降っていた雨も、お昼前にはやみました。
  今は灰色の・・いいえ、アン風に言えば真珠色の空です。

   天気予報では、晴れ間も出るなんて
  言っていた空ですが、相も変わらず重い空です。

   私の愛読書、『美人の日本語』 によれば・・。
  10月は、色に例えると、(ちょっと意外ですが)
  紫苑の明るい “紫” だとか。

   この 紫苑
  例によって 『赤毛のアン』 にも度々登場して来ます。

   



   “今は秋のきりん草が、隅々にその妖精のような、
  松明たいまつを灯し、紫苑が庭を点々と青く彩っていた・・・”
 

   ~と、いう風に・・・。






 


 

   

   その紫、我家では紫苑ではなく、
  未だに咲いている夏の朝顔の紫と、ペチュニアのそれ。

   もう10月ですのに、今を盛りと咲いています。
  そしてその花のポプリ・・・。

   硝子のケーキ入れは、
  最近では、とんとケーキ作りなどしなくなったせいか、
  ちょっと持て余し気味だった物です。

   この利用法は、優雅に素敵な毎日を送っていらっしゃる、
  stella さんのアイデアをお借りしたものです。

   お陰でこのケーキ入れ、食器棚の奥にしまわれていたのに、
  陽の目を浴びることが出来て、何だか嬉しそうです。

   ところで、花の名前って面白いですね。
  先の 紫苑、こんなに美しい名前ですのに、
  『鬼の醜草(しこぐさ)』と呼ばれるのだとか。
  何でも鬼も感動した花、だからだそうです。

   他にも、これも美しい、リンドウ は、
  漢字に直すと「竜胆」という勇ましい字ですし、
  秋の七草の一つである オミナエシ は、
  何と 「女郎花」 と書きます。

   そして、これからの季節、
  山野に出掛けると不思議に香って来る、
  オトコエシ は、「男郎花」 と・・・。

   「女郎花」 と 「男郎花」。
  そう言えば、「男郎花」 という花があるから、
  物語が生まれたという説がありますね。

   謡曲 「女郎花」 では、小野頼風の
  心変わりを嘆いて身投げをした女性の衣が朽ちて、
  そこに、女郎花が咲いたとされています。

   こんな辛い思い出を心に秘めて咲くなんて。
  だからこそ美しく咲くのだとしたら・・。

   紫苑と言い、オミナエシと言い、
  これから花に対する見方が
  変わって来るような気がします。