遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
本年も昨年同様、よろしくお願い致します。
今日も、お正月三が日
そのままの見事な快晴の空
が広がっています。
そして新春にふさわしい、
ドクドクと波打つような、
力強い日の出を迎えました。
今年のお正月は、
お天気に恵まれましたが、
少々寒い三が日でもありました。
でも、そのピリッとした冷気は、
昨日の続きの今日ではなく、
新しい年になったのだという事を
少なくとも実感させてくれたような気がします。
旧暦では1月から春が始まりますね。
子供の頃、お正月になった途端に、
「新春」 とか 「初春」 と言った言葉を使う事が、
不思議で仕方がなかった事を思い出します。
何分にも春とは程遠い気候ですから。
でも、今より遥かに指折り数えて待ち侘びたお正月。
その心の高ぶりと華やぎは、
初春と呼ぶにふさわしい気がします。
さて、昨日の事。
お風呂から上がって何気なく付けたテレビ。
そこには詩人、まどみちお氏の姿が、
大きく写し出されていました。(以前の記事は【こちら】 )
去年の11月16日に100歳の誕生日を迎えられたそうですね。
現在は入院中だそうですが、それでも創作意欲は旺盛なようです。
命 の次に大事なものは 言葉。 現在を肯定的に見る人は幸せ。 物事全てに 感謝 しながら暮らす。 |
100年という年輪を重ねられた方の言葉だけに、
胸を打ちます。
訥々(とつとつ)と、決して饒舌ではない、
一言ずつ噛み締めるように話される珠玉の言葉。
しかしながら100年という歳月には随分、辛い事も・・。
命 という言葉を人間が持っているのが救い。 もしなかったなら悶え死ぬ。 命という言葉があるお陰で 涙 を流す事が出来る。 その涙がしみじみと我身を潤してくれる。 涙が持っている 虹 は素晴らしい。 |
まど氏の世界は、「クエスチョンマーク(?)」 と
「感嘆符(!)」 と言います。
眼差(まなざ)しの先にある、“不思議” と “感動”。
これこそ、長生きの秘訣なのでしょうね。
ただ、10年前から奥様が認知症を患っていらっしゃるそうです。
番組でも紹介されていましたが、その詩をご紹介して、
今年の初ブログを閉じさせて頂きます。
トンチンカン夫婦
満91歳のボケじじいの私と
満84歳のボケばばあの女房とはこの頃
毎日競争でトンチンカンをやり合っている
私が片足に2枚重ねてはいたまま
もう片足の靴下が見つからないと騒ぐと
彼女は米も入れてない炊飯器に
スイッチを入れてごはんですようと私をよぶ
おかげで索漠たる老夫婦の暮らしに
笑いは絶えずこれぞ天の恵みと
図にのって二人ははしゃぎ
明日はまたどんな珍しいトンチンカンを
お恵みいただけるかと胸ふくらませている
厚かましくも天まで仰ぎ見て・・・
『でんでんむしのハガキ』(理論社) より