【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

華やぎの初春に寄せて

2010-01-04 16:34:36 | 心の宝石箱


   



   遅ればせながら、明けましておめでとうございます。
  本年も昨年同様、よろしくお願い致します。


   今日も、お正月三が日
  そのままの見事な快晴の空
  が広がっています。

   そして新春にふさわしい、
  ドクドクと波打つような、
  力強い日の出を迎えました。   

   今年のお正月は、
  お天気に恵まれましたが、
  少々寒い三が日でもありました。
  
   でも、そのピリッとした冷気は、
  昨日の続きの今日ではなく、
  新しい年になったのだという事を
  少なくとも実感させてくれたような気がします。

   旧暦では1月から春が始まりますね。
  子供の頃、お正月になった途端に、
  「新春」 とか 「初春」 と言った言葉を使う事が、
  不思議で仕方がなかった事を思い出します。
  何分にも春とは程遠い気候ですから。

   でも、今より遥かに指折り数えて待ち侘びたお正月。
  その心の高ぶりと華やぎは、
  初春と呼ぶにふさわしい気がします。








   


   さて、昨日の事。
  お風呂から上がって何気なく付けたテレビ。

   そこには詩人、まどみちお氏の姿が、
  大きく写し出されていました。(以前の記事は【こちら】

   去年の11月16日に100歳の誕生日を迎えられたそうですね。
  現在は入院中だそうですが、それでも創作意欲は旺盛なようです。




   の次に大事なものは 言葉
 現在を肯定的に見る人は幸せ。
 物事全てに 感謝 しながら暮らす。
   

   


   100年という年輪を重ねられた方の言葉だけに、
  胸を打ちます。

   訥々(とつとつ)と、決して饒舌ではない、
  一言ずつ噛み締めるように話される珠玉の言葉。
  しかしながら100年という歳月には随分、辛い事も・・。





   という言葉を人間が持っているのが救い。
 もしなかったならもだえ死ぬ。  
 命という言葉があるお陰で を流す事が出来る。  
 その涙がしみじみと我身を潤してくれる。  
 涙が持っている は素晴らしい。
   

   


   まど氏の世界は、「クエスチョンマーク(?)」 と
   「感嘆符(!)」 と言います。

   眼差(まなざ)しの先にある、“不思議” と “感動”。
  これこそ、長生きの秘訣なのでしょうね。

   ただ、10年前から奥様が認知症を患っていらっしゃるそうです。
  番組でも紹介されていましたが、その詩をご紹介して、
  今年の初ブログを閉じさせて頂きます。

   





                 トンチンカン夫婦

        満91歳のボケじじいの私と
        満84歳のボケばばあの女房とはこの頃
        毎日競争でトンチンカンをやり合っている
        私が片足に2枚重ねてはいたまま
        もう片足の靴下が見つからないと騒ぐと
        彼女は米も入れてない炊飯器に
        スイッチを入れてごはんですようと私をよぶ
        おかげで索漠たる老夫婦の暮らしに
        笑いは絶えずこれぞ天の恵みと
        図にのって二人ははしゃぎ
        明日はまたどんな珍しいトンチンカンを
        お恵みいただけるかと胸ふくらませている
        厚かましくも天まで仰ぎ見て・・・

                        『でんでんむしのハガキ』(理論社) より