10度をほんの僅か下回った今朝は、
こんな縞模様の空で明けました。
南の空には、昨日より
より細くなった有明の月が。
思いの外冷えたようで如露の水は、
カチカチに凍っています。
そうそう寒さで震えていたであろう
薔薇は・・切り取って1輪差しに。
今日は昨日より1段階綻びました。
あの寒さの中で・・又、こうして
切り取った後も着実に歩を進めて
いる薔薇に感動さえ覚えます。
さて又々並んだ本は、
申すまでもなく三浦綾子の本。
昨日やっと探し出した、
『天北原野(上下)』 と
『泥流地帯』 です。(1冊は続巻)
そもそも本を探し出すのにこんなに
苦労しているのは、一つの本箱を壺専用の飾り棚にしたからなのですが、
ここに来てしっぺ返しをくらっています。
残りの本箱に詰められるだけ詰め、
それでも入り切らない物は、大きなトランクの中や壺など様々な所へ。
これでも結構整理したのですが、溜まる一方の本。
ただ今回探す事で思わぬ効果も。買ったまま読んでいない本も多数。
当分、手持ちの本だけで十分間に合いそうです。
その上、乱読、斜め読みの私の事ですからあらかた忘れていますし。
その、あらかた忘れている中から取り出したのは、『自我の構図』。
先日も記しましたが、彼女の本は主人公が立派過ぎて凡人の私などは恥じ入るばかり。
そんな中で、こちらはいずれも信仰に無関心な人ばかりで気楽に読めます。
とは言え、相変わらず作中の言葉には、ハッとされっ放し。
昨日の今日ですので、やっと半分読んだばかりですが、
このまま一気に読み進めそうです。
(略) ・・・ 「全然夜のない夜を、 いつまでも話し合うなんて、果てしのない夢を 見ているみたいで、楽しいでしょうね」 「明ける事のない夜か」 「そうですわ、明ける事のない夜、 暮れる事のない昼」・・(中略) いわばこれらは、用なき会話であった。 だがあまりにも用のある会話ばかり交わしている 日常の中で、それは貴重なひと時に、 慎一郎には思われた。 由紀との会話は、あまりに散文的であった。 (中略) ・・・ 物価が高くなったとか、 そんな会話ばかりである。 それは必要な会話かも知れないが、 絵を描く助けになる言葉ではなかった。 三浦綾子作 「自我の構図」 より |