【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

秋止符 ~ アース色の余韻

2013-12-02 18:45:18 | 四季のスケッチ





【アース色の余韻】





夏も秋も去った
以前より早く四季が経つような気がする。
真っ直ぐの国の隅でキリン草は白くなり、
毎朝地面には霜が
銀色のスカーフのように拡がる。
「谷を渡る」 夕風は心を締め付けて探り、
愛して失ったものを求めて空しく妖精を呼ぶ。
なぜならば妖精の国の人々は
南の国へ行ってしまわなければ、
もみの木の間か羊歯しだの根元に
隠れているからである。                    
                【「エミリーはのぼる」 第19章】





   連日、快晴が続きます。それも終日。
  もう12月ですから、冬日和ですね。
  おまけに今日は大層、暖かくなりました。












   今年は特に、「すがれ行く美」 として
  魅了され続けて来た藜(あかざ)。

   この藜、初秋から繊細なその姿を徐々に変えているのは、
  既にこちらのブログにも記している通りです。

   晩秋、いいえ、12月に入ってしまった今日などは、
  こんなアース色に染まった、かそけき姿・・
  寧ろ、こんな艶姿(あですがた)? で登場。

   暮れ泥(なず)む前の、ほんの僅かな薄暮の時間です。
  細い葉は、風が吹けば右に左に大きく揺れ、
  “触れなば落ちん” を地で行く風情。

   でも、決して枝から離れようとはしません。
  そこに意外な芯の強さを見ます。

   どちらにしても滅び行く過程なのに、
  こんなにも透明感のある色を浮かべるのですね。

   その生きざまに・・儚いけれど、優雅さ、
  ある種の美学を感じてなりません。