【いくつになってもアン気分】

 大好きなアンのように瑞々しい感性を持ち、心豊かな毎日を送れたら・・。
そんな願いを込めて日々の暮らしを綴ります。

散り際の美学

2013-12-11 18:23:58 | 四季のスケッチ













「この頃じゃ母さん、
昔風の冬は来ないらしいね?」
と、ウォルターが暗い顔をした。
というのは11月の雪はとっくに消え去り、
12月中グレン・セント・メアリーは
黒いくすんだ地肌をさらしており、
それを縁取る灰色の湾には氷のように
白い泡の渦巻く波頭が点々としていた。
港が丘陵地帯の金色の腕の中で
きらめき渡る晴れた日は僅かしかなく、
後は渋々した 強情な日々が続いた。              
                【「炉辺荘のアン」 第13章】





   昨日以上に太陽はその姿を出し惜しみした今日。
  そのせいもあって、今日は随分、冷えています。

   ところで、お隣の山紅葉(ヤマモミジ)は、
  まだまだ色鮮やかですが、我家の野村紅葉(ノムラモミジ)は、
  そのほとんどが落葉しています。

   残っているものも、その葉を茶色にし、
  かろうじて枝にしがみ付いている状態。

   少しずつ、少しずつ・・アース色の世界が、
  広がりつつある事を実感する日々です。








   そんな今日。
  以前にも一度、こちらで
  取り上げた事がありましたね。

   分厚くて大きな大きな
  「ヒマラヤ雪の下」 の葉っぱ。

   色鮮やかに四方八方、
  手を広げているでは
  ありませんか。

   周囲がアース色の色彩の
  中で、ひと際目立ちます。

   この植物は日陰でも
  元気で咲きますから、
  どうしても目立たない場所に
  ひっそりと存在。

   背丈も低いですから、
  いつの間にか他の植物に
  隠れてしまうという事も
  あるのでしょう。

   ただ、この植物、こんな風に
  鮮やかに装った後は・・。
  全身が真っ黒になります。

   山紅葉のように美しいまま散るもの、
  枯葉色に、はたまた全く姿を変えるもの・・。

   このヒマラヤ雪の下も、ある意味では、
  非常にドラマチックな植物のような気がします。