静けさそのものが親しみを深く感じさせる 『恋人の小径』 や 『お化けの森』、 (中略) 菫色の影が濃く漂う古い果樹園、 夕焼け空に映える森など。 囀り、歌う小鳥の影も見えず、 小川のせせらぎも聞こえず、 お喋り屋のリスの姿もなかった。 しかし、時折風が奏でる調べが 量の不足を質で埋め合わせていた。 「見て美しいものや、聞いて美しいものは、 いつでも何かしらあるものね」 と、アンが言った。 【「アンの幸福」 第2年目】 |
【師走の黄昏の空に珊瑚色の雲】
「朝曇りは晴れの元」
とは良く言ったものですね。
起床時は、どんよりした
重い空でしたが、
時間の経過と共に青空に。
(因みに夕曇りは雨)
ただ朝、暫くは
日射しがない分、
随分寒く感じましたけれど。
こんな時、
太陽の有り難さを思います。
逆に日中は暖かくなりました。
今日はクリスマスイブですね。
勿論、こちらは 「グリーン・クリスマス」。
それでも子供の頃は、
「ホワイト・クリスマス」 でこそありませんが、
時折、風花舞う寒いクリスマスだった・・
~という記憶があります。
そして、それに重なる、あるシーン。
枕元に置いてあったピンクのマフラーと少年少女文学全集。
なぜか鮮明に覚えています。
【「小手毬(コデマリ)」】
【「卯の花(ウノハナ)」】
ところで 「歳時記」 イコール 「季寄せ」。
私は殊の外(ことのほか)、歳時記を読む事が好きなのですが、
日本には素敵な言葉がありますね。特に 「季寄せ」 なんて。
今日はクリスマスイブと言いますのに、
赤と緑のクリスマス色はそっちのけで、
相も変わらず私は、こんなすがれた色の植物の写真を。
そうそう、冒頭の写真。
昨日、原っぱに咲いていた蔓性の葉っぱです。
勿論、この植物の名前など、知る由もありません。
紅葉した葉っぱの色合いが素敵で持ち帰りました。
くるくるっと丸めただけの超簡単リース。
おまけに今日だけの色と姿でしょう。
乾燥すると表裏が逆になりますから。
今年は、このすがれた色に夢中になりましたから、
たまには、こんなすがれたクリスマスもいいかも知れません。
それにしても、「ホワイトクリスマス」 ならぬ、
「すがれたクリスマス」 なんて。
「すがれた」 も日本らしい情緒のある
素敵な言葉なのですが、クリスマスにはもう一つですね。