



私は自分の絵を何枚か ピンで留めて救いとしている ―― テディが描いてくれたニュー・ムーンと 古い果樹園のスケッチ数枚と、 ディーンから貰った 版画 である。 (中略) この絵は魅惑と神秘に満ちていて、 これを眺めていると (中略) 私の心はここから抜け出し ―― 小門を通り抜けて ―― 大きな 広い自由と夢の世界へと行ってしまう。 【「エミリーはのぼる」 第7章】 |

天気予報通り、昨夜未明に降り出した雨。
季節外れの雷鳴も轟(とどろ)いていましたっけ。
その雨も朝には上がっていました。
雨の後は・・。お決まりの落葉の乱舞です。
ただ今日は、このままスッキリ・・という訳ではありません。
太陽はおずおずと、なぜか控え目。
遠慮する必要など全くありませんのに。
おまけにいつものパターンとは逆で、
朝が一番暖かく、時間の経過と共に寒くなり・・。。
今はやみましたが、一時は珍しく風も吹いていました。



少々、季節外れですが、
お母さんと女の子と犬。
この思わず
微笑んでしまうような・・
ほのぼのした絵は、
2、3日前の新聞の広告蘭に、
載っていたものです。
絵は日本画家の
小倉遊亀(おぐらゆき)作。
(1895-2000)
題名は 「径(こみち)」。
確か、リトグラフで、
40万円の値段が付いていたと思います。(制作年は昭和41年)
今日の 『アンの世界』 もそうですが、
(気に入った)絵は、とりわけ心を豊かにしてくれますものね。
そして何より 「想像の余地」 もたっぷり。
そうそう、それより何より。
女の子のお母さんが持っている籠(かご)に注目。
“アレッ!? 見覚えが・・”
そう、私がいつもレース糸を入れて持ち運んでいる籠と同じ物。
それにしてもこの籠、随分昔の物だったのですね。
そう言えば、時代を象徴するような女の子のおかっぱ頭も。
古いアルバムで見た、セピア色の記憶と重なります。
実はこれ、実家にあった物ですが、折り畳めるようになっています。
そのせいもあって、初めはレースの扇子(せんす)かと思ったりもして。
そんなこんなで。女の子のお母さんと同様に、
先日来からの秋色収穫物? を入れてパチリ。
絵画や写真の中で同じ持ち物と邂逅する喜びって、特別ですね。