『人生を遊ぶ』

毎日、「今・ここ」を味わいながら、「あぁ、面白かった~ッ!!」と言いながら、いつか死んでいきたい。

  

ニューイヤーコンサート

2016-01-24 10:29:00 | 音楽
ちょいと街中に出かけると
どうしても所々で
踏み切りに
つかまることがある。

その間、
2~3分の待ちぼうけを
喰らわされるが、
仕方なくいつも、
カメラを構えて列車のやってくる
瞬間の撮影に挑んでいる。

撮りテツではないが、
そうすることによって、
(くるか、くるか・・・)
という緊張感で退屈感が吹っ飛び、
一瞬に意識を集中させる
というトレーニングにもなっている。

スマホはなくとも
10年来のブロガーなので
デジカメは常に携行している。



近所のパチンコ店の駐車場に
除雪して一箇所に寄せ集められた雪が
うず高く山を為しており、
小学生の頃に覚えた
「フルヘッヘンド」という
『ターヘル・アナトミア』
に出てくる言葉を想い出した。

杉田玄白、前野良沢らが、
「鼻」の説明として書かれた
そのオランダ語を
「うずたかく盛り上がっている」
という解読をしたと、
小学校の国語の教科書に出てきた。

***

例年、元日に鑑賞している
『ニューイヤーコンサート』を
今年は、元日に映画を観たためか
観はぐってしまったので、
今頃、録画を観ている。

今年は、3度目の登場の
マリス・ヤンソンが
変わらぬ好々爺ぶりで
ハートウォーミングな
演奏を聴かせてくれた。

上唇の薄いマリス氏、
笑うといささか出っ歯気味になり、
それを見るにつけ、
『おそ松くん』のイヤミを
連想してしまう。



自分が頂いた花束を
最前列の女性ヴァイオリニストに
差し上げるという
心憎い演出があったり、
『ラデッキー』では
コンマスと握手して指揮台を降りて
袖に引っ込んでしまうなどという
お茶目なこともしてみせた。

今年は、久しぶりに
2曲でウィーン少年合唱団が
ウィーンフィルに合わせて
“天使の歌声”を黄金ホールに
響かせた。

その黄金に輝くホールが、
映画版の『のだめ』でも
千秋が演奏するのに登場した。

マーラーも指揮したという、
伝統的かつウィーンの象徴のような
名ホールを、惜しげもなく、
異国のエンタメ映画に提供するなんて
ヨーロッパの懐の深さを
感じずにはいられない。

もっとも、『ニューイヤー』を
全世界にテレビ配信するくらいだから、
ウィーンの観光客誘致の
好材料になる、という目算も
あったのかもしれない。



それにしても、
黄金ホールも
バレエで使われたシェーンブルン宮殿も
まさしく「ヨーロッパ建築美術の粋」
と言っていいだろう。

宮殿は、
ローマ皇帝マティアス
(1612年 - 1619年)が
狩猟時に、美しい(schön)泉(Brunn)を
発見して命名されたという。

その頃、
日本は江戸時代であるから
さまざまな築城はしていたが、
同時に、茶の湯の「侘・寂」的美感によって
土壁・煤竹・障子紙・畳などによる
「茶室」に美を見出していた。

洋の東西で
こうも美への方向性が違うものだが、
唯一人、秀吉だけが
金ピカの「黄金の茶室」を
利休に作らせた。






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