きのうで
K中の今年度を
無事・大過なく
勤務を終えることが出来た。
教員からSCに転身して
27年目だが、
職場であるカウンセリング室への
入退室時には、入口で、
必ず一礼するようにしている。
それは、
高校球児がグランドに対するように、
ソーちゃんのような名棋士が
対局室に対するようように、
茶人として茶室に対するように・・・
である。
ローマ神話における土地の守護精霊は
ゲニウス・ロキ(genius loci)
と呼ばれるが、それは
「地霊」と和訳される 。
転じて、現代では、
「土地の雰囲気」や「土地柄」をも
意味するようになった。
カウンセリングとは
サイコセラピー(心理療法)でもあるので、
カウンセリング室は
「セラピューティック・フィールド」
(治療の場)なのである。
なので、そこに於いては、
スピリチュアルな
「たましい」と「たましい」の
対話が行われる。
「場霊」という言葉はないが、
「場の持つ力」というのは
たしかに存在すると
長年の臨床歴で確信している。
「相談室」とも呼ばれるが、
それは、単なる、表層的な
言葉のキャッチボールや
空虚な空中戦ではないのである。
文字通り、
全人的に、互いの全存在が関わる、
生死を超えた「形而上的」関与が
行われる場なのである。
極限すれば、
校内に於ける「霊域」「神域」
「魂域」「小宇宙」・・・
俗な言い方の「パワースポット」
でもある(笑)。
もっとも、
そこに誰が居るか・・・
というのが肝要で、
その人のいない場は
ただの物理的な「空き箱」に過ぎない。
その「誰が」や「その人」に
なるためには、修養と経験が要る。
*
三年生たちが
卒業していって、
文集を残していってくれた。
多くの先生方が
ワープロで祝辞を寄せていたが、
下手ながらも手書きで
「贈る言葉」を書かせて頂いた。
クライエントでもある
Yちゃんは、また、書初め展で
大賞を受賞したようで
職員室前にその作品と
新聞記事が掲示されていた。
その気品のある書体を見るにつけ
「天才やなぁ・・・」
と、言葉が漏れてしまった。
おちゃらけたキャラからは
想像もつかない
見事な書を創造するが、
なんだか、『アマデウス』で見た
モーツァルトみたいだ(笑)。
もっとも、出品する際は
いつも200枚も書くというから、
一発勝負で決めるわけでもないようだ。
自分で、「これだッ!!」
というのを選ぶのだろうが、
そこにも審美眼が宿っていそうだ。
この天才、普段から
臨書なぞ全くやらないというから、
会うたびに「やれ、やれ」と
その才能を磨くことを奨めている。
*
親しいAETのM先生の祝辞は、
さすがに、ネイティヴらしい文体で、
(へぇ~・・・。
こういう風に言うんだ~)
と、その言い回しに感心してしまった(笑)。
*
週に一度は
軽微ながらも余震が続いてるので、
入室するたびに
沢山かざってある絵画類が
曲がっていたら直している。
小学生のアキとナッちゃんにも
色塗りを手伝わせた
果物の『生物画』は
100均のチープな額に入れてるが、
地震で落下するたびに、
粉々になって、ガムテープで
裏貼りして修復している(笑)。
そういや、去年の今日、
3月16日の夜11時半頃、
震度6もの大余震があった・・・。
3.11来の震度6で、
時間は1分もなかったが、
それでも、3.11と同じくらいに、
家ん中がシッチャカ、メッチャカになった。
そんでも、被災慣れしてるので、
いっぺんに片付けると悲しくなり、
ドッと疲れも出るので、
一部屋ずつ、ちょこちょこ片付ける、
という生活の知恵がついた(笑)。
なにせ、3.11来、
何万回という
大中小の余震に見舞われているから、
「慣れ」とは
有難いものである。
*
カウンセリング室のデスクに
カメムシがいたので、
つまんで外に出したら、
どうやら一発やられたらしく、
親指・人差し指・薬指の三本に
強烈な異臭が付着してしまった。
すぐさま、
洗剤で洗うも取れず、
消毒アルコールも駄目で、
ググッてみたら
「脂溶性」というので、
ベントのおかずの麻婆茄子に
付着していたゴマ油を
ティッシュで吸い取って
ゴシゴシやってみたら巧くいった(笑)。
微かなパクチー風味が
麻婆茄子にも合ってるくらいだった(笑)。
*
きのうは、
定例の月曜日から
臨時で水曜日にシフトしたので、
予約生徒が二人も来室せず、
尚且つ、ひとりは欠席だった。
三年生は卒業したので、
今年度さいごの日のきのうは、
そんなんで、一人だけの応対だった。
口さがない同僚からは、
「相談者がこないと、
カウンセラーはボロ儲けですね・・・」
と言われたことがあるが(笑)、
まさに、そんな一日だった。
なので、
「音楽療法」の研究という名目で、
5月のコンサートでやる
『アルハンブラ』の
再々アナリーゼをやり、
二、三十回くらい弾いただろうか・・・。
小6から弾いてる曲だが、
未だに、難曲だと思っている。
かの名手・ジュリアン・ブリームを
もってしても
「この曲は、弾けるギタリストと
弾けないギタリストがいる・・・」
と明言し、彼の晩年まで
その録音を残さなかった。
なにせ、単純ながら、
ムズカシイので、
半世紀のあいだ、
何百回と人前で弾いても
満足いったためしがない。
今回の音楽堂における演奏でも、
どこまでベストに近づけるか、
残り2ケ月を“命を削る”覚悟で、
この希代の名曲と格闘してみたい。
*
帰宅したら、
ここんとこの陽気で、
庭のサクランボの花が
ぽちぽちと開花しはじめていた。
今週末からの
京都・大阪では、
ちょうどよい見ごろに
出くわすかもしれない。
*
日曜には、
大阪在住のリク坊と会えるのが、
今から、楽しみでならない。
直近の動画では、
「ちゃうよッ!!」
と、関西弁が出てきて、
いよいよ関西ナイズされてきたなぁ・・・と、
感慨深く思った。
京都で生まれ
5歳まで京都で育ったフミも
ネイティヴ関西弁が使えるが、
息子に合わせて
ちょいちょい喋っていた(笑)。
ミカちゃんからメールがきて、
フミが金閣寺前で
亡父に抱かれ、
91になる母・カミさんと撮ったのと
同じ「構図」で撮りたいという(笑)。
・・・たしかに、
あの赤ちゃんが
父親になって、その子を
ジイジになった自分が抱くとは・・・(笑)。
夢にも思わなかった・・・(笑)。
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